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ブロンコスのドラフト
   1巡はCBから始まり、トップ候補のRBはスルーするなど開始前の予想から外れる動きでしたね。ちらほら聞こえる裏話も合わせて振り返っていきます。

1-20 CB Jahdae Barron(Texas)
   予想はRB Omario HamptonやTreVyon Henderson、TE Colston Lovelandなどが多かったです。とにかくオフェンス強化というのが共通の見解だったと思います。
   しかし指名されたのはCB Barronでした。地味にCB2番目の指名(1番目はTravis Hunter)でした。Barronは今年のジム・ソープ賞(大学最優秀DB賞)を受賞していて、5INTに11PDと素晴らしい成績を残しました。アウトサイド、スロット、ボックスSSとバーサタリティな特徴があります。
   個人的な見解としては、1-20でRBはバリューが見合わない可能性が高いので許せなかったので、そのような安全だけど弱い選択をしなくて安心しました。Barronに限らずですがCB指名の可能性は否定できない状況でしたので、やや予想外とはいえ納得できます。(Riley MossはTee Higginsクラスの2番手には苦戦していますし、McMillianも昨年のパフォーマンスは悪かったです)

2-61 RB R.J.Harvey(UCF)
   P.J.Harveyという歌手の方がいるらしく、サジェストが引っ張られるのが困ってしまう。そんなRBを2巡で指名しました。
   2024年は1,577ヤード22TD、パスでも267ヤード3TDと活躍しました。成績だけならば超一流ですが指名順位が落ちた原因は5-8, 205lbsというアンダーサイズだと思います。
   とはいえ、172cm、93kgという分厚い肉体ですので豆タンク型RBに分類されるタイプで、視野が広くホールを見つけると素早い方向転換から一気にスクリメージラインを抜けます。加えてギアの切り替えが早く緩急の大きいランで守備を翻弄できます。エッジを回るスピードもあり、RBとして高い資質を持っています。またキャッチもなかなか上手で3rdダウンでも活躍できそうです。
   2巡上位でRBが売れ、中位でTEが売れていく中で、トレードダウンからのRB指名となりました。Harveyは身長こそないもののパワーはある(この体格で225lbsのベンチプレス16回)ので、Jaleel McGlaughlinとも差別化できそうです。Sean PaytonはNO時代からRBは2~3人の併用を原則としていますから、Harveyも併用されるでしょう。
   常にフレッシュなJaleel McGlaughlinが出てきて、ショートヤードはパワーバックのEstime+FBという布陣わりと厄介そうだな〜なんて思います。


3-74 WR Pat Bryant(Illinois)
   フォントによってはIとLの見分けがつかないことでお馴染みILLINOIS大学出身です。
   6-2, 204lbs、40ヤード4.61と体格やスピードで特徴のある選手ではないです。近年のWRルームは6-3ばっかりだったので?でしたが、キャッチ力の高さを買ったとのことです。
   Sean PaytonはMichael Thomasを想起させると話していましたが、MTはもっと評価高かったので、あくまで似たタイプと捉えるのが良いと思います。DENファンに馴染みのある選手で言えばEric Deckerと似たタイプだと思います。
   圧倒的なスピードはないですが、このサイズとスピードの組み合わせであればNFLでも活躍した例もあるので気にしすぎない方が良いですね。それよりも極端にドロップが少ないとのことですから、そちらの長所に期待したいです。役割としては去年のJosh Reynoldsがやりたかったことを担うイメージです。


3-101 Sai'vion Jones(LSU)
   LSUはEdge微妙だけどDLはローテーション級がちょいちょい出てくるイメージあります。JonesもDLのバックアップになります。
   カレッジでの評価はサイズはあるがスピードが足りない。OLBとしては遅いしDEとしては重いしDTとしては軽いトゥイナータイプでした。この手のプレイヤーは4-3では微妙ですが3-4では輝く選手多いですね。
   テープを見てもOTやOGにパワー負けはしていません。エッジを回るスピードはないですが、インサイドで勝負するスピードはあります。タックルミス結構多いのは気になりますね。仕留めれるようになればTFLも増えるでしょう。
   実はペラペラなDLのバックアップを獲得しました。サイズが〜と言われますが6-5, 280lbsは3-4DLとしては理想的な体格です。重量よりも軽快であることが今のNFLは重要です。AllenとJFMのバックアップとして活躍してください。


4-132 LB Que Robinson(Alabama)
   スペシャルチームの鬼と評価されるLBを取りました。正直エッジディフェンダーとしてはパスラッシュが全然ダメなのですが、ラン守備はそう悪くありません。一説によるとILBコンバートの噂もありますね。
   期待値上げすぎるのは良くないですが、STでは相当凄いらしいです。Justin Strnadの上位互換になることを期待。


6-216 P Jeremy Crawshaw(Florida)
   ドラフトでPとったのRiley Dixon以来だと思います。オーストラリア出身でオーストラリアンフットボールをやっていた選手です。近年オーストラリア出身のキッカー、パンターはトレンドになってきていますから、彼にも活躍を期待したいです。
   まだ経験が浅くプレッシャーに弱いなど弱点はありますが、STに厳しいSean Paytonですから何とかしてくれるでしょう。Darren Rizzi STCにも期待です。


7-241 TE Caleb Loher(Utah)
   今年の記録4キャッチ35ヤード4TD。出場スナップ数57。コンバインにも出場なし。バスケットボール上がりのアスリート
   逆にこんな原石どこで見つけてきたのか?というレベルですね。カレッジバスケットボールをプレイしており、そこからフットボールも始めた選手です。6-7, 256lbsでハイボールに強い選手です。
   バスケ上がりの身体能力とサイズが魅力で、Sean PaytonはJimmy Grahamと通ずる物を感じて指名したそうです。Antonio Gatesもそうですがバスケ上がりのTEは時折出現しますね。Loherがどこまで伸びるかわかりませんが、才能が開花することに期待です。


まとめ
   ニーズは抑えつつもバリュー重視の指名で満足いく結果でした。1巡はRB Jeanty, TE Loveland狙いだったらしいですが、2人ともトップ10で消えたのでステイしてBarron指名となりました。
   20位からのダウンはあまり指名権のバリュー的に美味しくない(追加の指名権はもらえて3巡程度)ですし、RBは安全だけどバリューの低い選択なので、そのような状況にならず安心しました。これは主観ですが、ドラフトは23位あたりくらいから難易度上がります。トップ20ピックにいること実は偉いんです。安易に下げるのも無しです。
   2巡でRB、3巡でWRとDLと上位は攻守のバランスがとれたピックでした。これも個人的な考え方ですが、先発レベルが欲しいなら3巡までに指名すべきです。控えやST、素材型は4巡以降で取るべきです。それが最も失敗から遠くかつチームを強化できます。
   結果的にバランスよく良い選手を取れたのではないでしょうか。あとは活躍することを願うのみです。