・今回はCarson Wentz, Khalil Mack両者のトレードについて分析していきたいと思います。Russell Wilsonに関しましては、自分の応援するチームなのでまた別に掲載予定です


Carson Wentzトレード
1、概要
   Indianapolis ColtsのQB Carson WentzがWashington Commandersにトレードされました。昨年Philadelphia EaglesからトレードされたWentzですが、2年連続で所属チームが変化することになりました。

IND獲得
2022年2巡、2022年3巡、2023年2巡(Wentzが70%以上プレイする条件つき)

WAS獲得
QB Carson Wentz、2022年2巡


2、バリュー評価
   ごちゃごちゃ書いたのですが、結局Wentzはどのくらいの価値を見られていたの?というのが問題になります。
   まず、両者ともに2022年の2巡指名権を交換しています。WASは42位、INDは47位を持っていました。5ピックの差なので同価値と見積もります。次に条件付きの2023年のドラフト指名権ですが、2巡をINDが受け取ると仮定します。その場合、2023年の2巡は2022年の3巡と同程度のバリューです(翌年の順位は確定していないため、1ラウンド低く見積もられます)。
   そう考えると、Wentz←→2022年の3巡2つでトレードが成立したと考えることが出来ます。
   

3、Wentzのバリューの変化
   前年にもトレードされたWentzですので、ここでは1年間でのバリューの変化を見ていきます。指名権のバリューはdrafttekというサイトを参考にしています。( https://www.drafttek.com/NFL-Trade-Value-Chart.asp )
   まず2021年にPHI→INDの際は2021年3巡+2022年の1巡という条件になりました。2021年の3巡84位、2022年の1巡は16位で、これをバリューチャートに当てはめると170+1000=1170となります。
   次に2022年のトレードですが、上で記したように3巡2つ分の価値と想定しています。WASの3巡が73位なので、これ2つ分とすると225×2=450となります。
   これにより、Wentzのトレードバリューは1170→450と大暴落しています。因みにですが、今年のWASがもつ1巡11位のバリューが1250ですので、価値が落ちていなければ1巡が絡むトレードになった可能性が高いです

5、結論
   INDはPO逃した責任の多くはWentzにあるので損切りに走ったトレード、WASは先発できるQBを安く獲得できたという構図になります。Wentzはリーダーシップにも問題があったなどという話もあり、そう単純ではないですけども
   他方でWentzは株の下がり方が止まりませんね。ドラフト時のバリューは2600、3年目の2017年にはMVP候補でもありました。しかし、そこから4年でバリューが半分になり、更にもう1年で1/4です。このままジャーニーマンになるかもしれませんね


Khalil Mack トレード
1、概要
   CHIのプロボウルDE Khalil MackがLACにトレードされました。これでLACはJoey BosaとMackのパスラッシュデュオを抱えることになります。

CHI獲得
2022年2巡、2023年6巡

LAC獲得
DE Khalil Mack

2、バリュー評価
   先程と同様にバリュー評価をしていきます。2023年の6巡は2022年の7巡と同じ価値と仮定し、今回は評価の対象には含めません。そのため、Mack←→2022年の2巡が実質のトレード内容です
   LACの2022年の2巡は48位になるので、バリューは420になります。これをどう評価するかは難しいですが、昨年DEN→LARに半期だけトレードされたVon Millerのバリューが270+116=386なので、まぁ妥当な価値ではないでしょうか


3、両チームのトレードの原因を探る
   CHI側はサラリーキャップの削減が目的だったと考えることが出来ます。Mackをトレードしたことで20M近いサラリーキャップの猶予を作ることが出来ました。ILB Roquan SmithやらRB Djvrd Montgomeryなど主要な選手のFAが近いです。彼らとの契約資金を早く確保しました。また、Mackはこれからバリューが落ちていきます。売れる最後のチャンスだったとも考えることが出来ます
   LAC側としては、まずDEがニーズだったことが挙げられます。同時にDT, LB, CBとLACはニーズが多いです。FAでDEは多く市場に出てきますが、サラリー高騰が予測されます。それであれば、即戦力を取るのが難しい2巡を使用して先に確保することで、FAとドラフトに柔軟性を持たせることが可能になります。

4、Khalil Mackは活躍するのか?
   結局Mackは活躍できるのか?それが全て大事なポイントになります。
   プロ入りから2020年まで毎年プロボウルに選ばれているのは素晴らしいですね。昨年は7試合の出場でしたが6サックを記録しました。昨年のような活躍が出来れば当たりですね
   まず年齢が31歳であり、残り3年の契約を全うすると34歳となります。この問題はネックになります。次に直近3年間で1度も2桁サックしていないことです。逆サイドのDEがなかなか活躍出来なかった問題もありますが、16試合に出場しても2桁を記録出来なくなっているのは懸念点です。


5、結論
   知名度でPBに選ばれたりしていますが、3年前から成績の下降が見られること、31歳という年齢、怪我明けと不安要素もあります。しかし、このレベルのDEをドラフトで取ることは難しく、またFAで獲得したならば22M前後のサラリーにはなりません。トータルで考えるならばLACは良い動きをしたと言えるでしょう


まとめ
   WASはRussell Wilsonにもオファーを出していました。QBの獲得が喫緊の課題であり、ドラフト11番目にはバリューに足りるQBがいなかったので、Wentzトレードに踏み切ったと考えられます。
   INDはWentzトレードがミスだったと認めているようです。Jimmy Garoppoloの獲得に動くのでは?などと色々な噂がありますね。どのような決断をするのかに注目です
   LACはDE獲得は良かったです。あとは期待通りの活躍をするかどうかですね。近年のLAC守備はネームバリュー重視でベテランを補強しては、期待はずれの活躍が続いています。この流れが続いてしまうのかどうか
   CHIは不良債権になる可能性のあるMackを高く売ることに成功しました。Justin Fieldsという軸がいますので、彼の周りを固めていくことが考えられます。同時に若返りも図りたい意図も持っていると考えられます