・前回はSean McVayについて書きました。今回はCINのHC Zac Taylorのオフェンスがなぜ得点が伸びなかったのかについて解説していきます


・CINの得点方法
   まず、この試合におけるCINは非常に理想的な試合展開をしていました。ターンオーバーで勝ち、LARの攻撃を多くの場面でシャットアウトし、自分たちはミスなく逆にBIGプレイで圧をかける展開ですね。しかし、勝てるパターンであったにも関わらず、負けてしまった原因はオフェンスの得点が伸びなかったことにあると考えています。
   CINの得点ドライブは4度ありました。最初はWR Ja'Marr Chase(#1)がCB Jalen Ramsey(#5)に勝って見せた信じられないワンハンドキャッチが起点となりました。このプレイで敵陣11ヤードまで攻め込むも、そこから先には進めずFGで終わります。
   2度目の得点はRB Joe Mixon(#28)のラン、WR Tee Higgins(#85), Tyler Boyd(#83)へのパスで前進し、MixonからHigginsへのTDパスが成功しました。このドライブはテンポ良く進みましたね
   3度目の得点は後半最初のプレイで、QB Joe Burrow(#9)からHigginsへロングパスが通りTDとなりました。明らかな反則でしたが、審判の立ち位置からすると見えない反則でしたね。これは審判が悪いです。いるべき場所にいなかったです。とはいえ、反則はレビュー対象ではないので、流されたのは至極妥当な話です
   4度目の得点は、TD直後のLARの攻撃がINTになり、敵陣30ヤード付近でボールをゲットしました。4thダウンギャンブルには成功しましたが、このドライブもFGで終わってしまいました。


・LARとCINの違い
1、決定力
   共に同じ4度の得点ドライブをしていますが、LARが3TD1FGだったのに対して、CINは2TD2FGでした。LARのFGが51ヤードと長かったのに対し、CINのFGはRZ付近からの比較的短いものでした。この事実から分かることは、CINはLARよりもTD決定力が低かったということです。攻め込んでも7点を奪いきれませんでした
2、ビッグプレイに依存したこと
   もう一点あります。それはビッグプレイに大きく依存したことです。MixonのTDパス以外のドライブでは、全てロングパスかターンオーバーからの得点です。これは50ヤード以上のドライブをしてからTDを奪ったLARとは違いますね


・3rdダウンまでの組み立て方が悪い
   CINの3rdダウンは3/14でしたが、3rd to goが5ヤード以上の場合は1/8でした。逆に3rd&5より短ければ、その成功率は3/6(50%)まで跳ね上がります。CINのオフェンスは3rd& shortのシチュエーションをより多く作ることが出来れば、ドライブを進めて、得点するチャンスを得られたと考えることが出来ます
   そうなると1st, 2nd ダウンの過ごし方が良くなかったと考えることが出来ます。OLが持たなかったため、長いパスをコールするのが難しかったことを考慮しても、5ヤードも前進できないドライブが多かったのも事実です
   

・悪かったプレイコール
1Q, 10:39 3rd&1@LAR49 
   これは最初のドライブの3rdダウンです。結局4thダウンギャンブルまで行くのですが、この3rdダウンのプレイコールは酷かったです
   まず直前の2nd&2でJoe Mixonのランをしました。これが1ヤードで止まったにも関わらず、似たような体型から同じ方向にランをしました。RBをSamaje Perienに変えていましたが、ショートヤードでPerien>Mixonの根拠はあるのでしょうか?このプレイの駄目ポイントは、止められたにも関わらず同じようなプレイをしたことです。
   このあとの4thダウンのプレイを3rdダウンで使うので問題なかったのではないでしょうか?LARのDLも通常のNT Greg Gaines+DT Aaron Donaldではなく、3人目としてランに強いDT A'Shawn Robinsonを投入していました。ランを警戒している相手に、2連続でランを仕掛けるのは…このドライブでリズムを掴みたかったです


まとめ
   1stドライブの3rdダウンが尾をひいたと考えています。あのドライブで先制出来たならば、CIN有利でしたね。
   CINというチームは爆発力のあるオフェンスがチームを牽引してきました。裏を返せば、基軸となるプレイの安定感に欠け、それをビッグプレイで補ってきたとも解釈できます。安定感に欠けるからこそ、LARの守備の攻略が難しかったと言えます
   Zac TaylorがAFC決勝までと同じような攻め方をしたならばCINは危うい、とPodcastsで話しました。残念ながらそのようなプレイコールに見えました。SBは1戦限りであり、その後の心配もないからこそ、全てを出し切り、これまでとは変えた形の攻めが必要になります。LARの守備が機能したことから、CINの攻撃はあまり変化がなかったと推測できます
   個人としては、総じてZac Taylorの準備不足が否めません。もちろん良いものもありましたが、トータルで見れば平均点くらいだったと感じています