・開幕戦でのセンセーショナルな活躍から今年1番ホットな活躍をしているKCのルーキーRB Kareem Hunt。5試合連続で100ヤード以上走っていたのに、PIT戦では9回21ヤード(平均2.3ヤード)と全く走れず。その原因を解説します


1、ショットガンとアンダーセンター
   アメフトではQBのセット位置によって、大きく2つのフォーメーションに分類されます。1つはCの真後ろに立って直接スナップを受けるアンダーセンターで、もう1つがCから5ヤードほど離れたところにセットするショットガンです。

↑アンダーセンター
↑ショットガン

   アンダーセンターはRBがハンドオフを貰うまでに助走をつけることが出来ます。ショットガンはQBがパスを投げやすいという特徴があります

   
2、大胆なアプローチ
   上記の2つのことを前提に話を進めます。PITのアプローチはKCのフォーメーションによってDLの人数を変更するというものでした。
   アンダーセンターなら4-3under(5-2)にしてランを最大限警戒
   ショットガンなら4-2Nickel(4-2-5)でパスを警戒しました。

   このように、PITはKCのフォーメーションによって自分たちの体型を変えるというアプローチを取りました。


3、意図と効果
   Kareem Huntは素晴らしいRBですが、特にアンダーセンターからスピードに乗って走った時、その強さがより際立ちます。つまり、アンダーセンターの時はHuntのランが最も怖いのです。
   逆にショットガンの時はどうでしょうか?Huntがスピードに乗れないというのもありますが、KCが誇る飛び道具TE KelceとWR Hillへのパスがより怖い武器になります。実際、PITはKelceやHillのスクリーンプレイを警戒し、止めることに成功していました。
   PITはフォーメーションごとにアプローチを変えることで、「KC三種の神器」を抑えることにしたのです。
   

・ここまでは体型によるアプローチを見てきました。ここからは、実際にKCのランを止めた方法を解説していきます。

4、C、OG潰し
   KCはゾーンブロックシステムを採用しています。今回はこのシステムに関することは省きますが、このシステムの肝はCかOGがDTとLBを取ることにあります。これによって安定して数ヤードをランでゲインするのが目的になります。
   つまり、CかOGがLBを取れなければ上手くランを出せない欠点があります。

   PITはDL3人をそれぞれC、OGと1対1に持ち込むことで、C、OGがLBをブロックすることを阻止する作戦を取りました。
   この結果LBがフリーになり、Huntをしっかりタックルすることが出来ました。  


5、時間を使う
   PIT最大の勝因はHuntをフィールドに立たせなかったことでしょう。この試合PITは36分使い、KCはわずか23分21秒しか攻撃の時間がありませんでした。
   これをアシストしたのがRB Le'Veon Bellです。32回179ヤードの激走で時間を消費することに貢献しました。
   早い段階でTDを取り、主導権を握ったことでKCにランを出す余裕を与えなかったのも大きかったです。


6、まとめ
    DENはDALのElliottに対して、ギャップ(選手と選手の間)を埋めることで止めましたが、PITはC、OGを止めることでランを止めました。どちらも似たシステムでしたから、チームや選手によってアプローチが変わったということです。
   また、DENとは違いPITはパスカバーにゾーンカバーを多く使いました。そちらも他のチームにとっては参考に出来ますね。
   「Huntのラン」は止まりましたが、パスでは89ヤードを稼いでいます。更にC、RGは本来の先発ではありませんでした。完全体のKC相手に同じことができたか?と聞かれると微妙ですね。
   KCのランを止めるには、C、OGを抑え込む。これが重要になります。


   本来ならTNFの前には投稿したかったのですが、時間が取れず遅れてしまいました。
   今回はKCのランの止め方を見ました。次はリクエストのあったLBの役割をやる予定です。
   こういうトピックやって欲しい!というのがありましたら、ツイッターやコメント欄にてお願いします。