・いつもはAから始めて力尽きるので今年はWから始めます。
2024年のWAS
HCをRon RiveraからDan Quinnに変更、ドラフトでは全体2位でQB Jayden Danielsを獲得。そのDanielsとともに躍進したチームでした。最終的には第1シードのDETを倒してNFC決勝まで進みました。
Ron Rivera前HCの頃からタレントはある程度いましたが、Tyler HeinickeやSam Howellが先発QBでした。QBの重要性が高い現代NFLにおいてJaydenの獲得は大きかったです。
オフェンス
昨年はスキルポジションは強いものの、OLの不安定さに悩まされるシーンもありました。Jaydenのモビリティーが高いことで回避できていた場面もありましたが、PHIのようなDLの強いチーム相手で致命傷になりました。
その対策としてHOUからLT Laremy Tunsilを獲得しています。更にドラ1ではJosh Conely Jr(Oregon)も指名し、デプス含めてOLをアップデートしました。ACLを断裂したOG Sam Cosmiの状態は気になりますが、昨年より強いのではないでしょうか。
WRにはSFからDeebo Samuelを獲得しました。加速力が魅力のWRでオールプロ選出経験もあります。スクリーンやリバースなどのガジェットプレイ、ショートパスからのRACなどを得意としています。昨年はエースTerry McLaulinに依存していましたが、ターゲットや役割を散らすことが期待されます。
ランゲームではフィジカルの強いBrian Robinsonとレシーバーとしても頼れるAustin Ekelerの2人がいます。Robinsonはショートヤードの突破力やランニングホールを探す能力に優れた選手で、過小評価されているRBの1人だと思います。ここにJaydenのモビリティーも加わりますから、相手守備にとっては相当厄介でしょう
ディフェンス
一方のディフェンスはあまり強くないのが現状です。昨年CB Marshon Lattimoreをトレードで獲得したものの、ベテランDT Jonathan Allenを放出するなど、トータルの終始でプラスになっているとは言い難いです。
その中でLBユニットは安定しています。将来のHall of Famer(殿堂入り)候補Bobby WagnerにロスタックルマシーンFrankie Luvuが先発にいます。博打要素はありつつもビッグプレイを起こせるLuvuと、安定してプレイに絡むWagnerは相性補完にも優れています。
一方でDLとDBは物足りないです。DLは一昨年にMontez SweatをCHIへ、Chase YoungをSFに放出したことで一気に層が薄くなりましたしDT Jonathan Allenも放出しています。FAでDT Javon Kinlaw, DE Deatrich Wise等を補強しましたが、強力な先発というよりもローテーションプレイヤーと言うべきでしょう。今年は個の力よりも、フレッシュなメンバーを常にフィールドに出しておけるか?の方が重要かもしれません。
DBはエースMarshon Lattimoreに衰えが見えてきています。かつてのオールプロCBにはもう一花咲かせて欲しいですね。注目は一昨年のドラ2Quan Martinと昨年のドラ2 Mike Sainristilです。今年のドラ2 Trey Amosも含めて上位指名したCBが伸びるかどうかは今後のチーム運営においても重要です。
総評
Jaydenを当てたことで未来が明るいように思えますが、その前3年間のドラ1はLB Jamin Davis, WR Jahan Dotson, CB Emmanuel Forbsであり、全員すでにチームにいません。まともに戦力になっているのもOG CosmiにRB Robinsonだけですから、これから全盛期を迎える選手が少ないのがWASというチームです。
つまり、数年後にはJaydenはいるけれども、下り坂に入ったベテランが多く、強いけれどもSBには届かないチームになりかねないです。
それを回避していくためにも、チームの主力が衰える前にSB制覇を狙っています。例えばTunsil獲得は将来性よりも速効性を求めた補強であり、ここ数年で勝つという意思表示でしょう。
とはいえ、同地区にPHIというドラフト当てまくり激強チームがいますから、PHIに勝てるのか?が1つのバロメーターになるのではなあでしょうか