K猫のDENファン日記

NFLデンバーブロンコスのファンブログです! その他にもドラフトやFA、プレイ解説も行っています!

2023年01月


・試合は破壊されてしまった


審判が悪かった
   あまり大きな声で批判するべきではないのかもしれませんが、この試合における審判は明らかに酷かったです。審判の存在意義として、試合を円滑に進行するものがあります。これについて批判されることは2つあります。1つ目はPHIのパントがワイヤーに当たったプレイです。この時は長いこと協議をした結果、ワイヤーに当たったことは観測できなかったと結論が出ました。結論の是非は置いておいて、判断を下すまでに時間がかかりすぎたことは減点です。結論の内容ですが、ワイヤーではなくても何かに当たってパントの軌道が変わったことは事実なので、蹴り直しを宣告するのが妥当だったと考えます。2つ目は退場者を出した乱闘です。プレイ後充分な時間があったにも関わらず、争いを止めれずTrent WilliamsとK'Von Walleceの退場に繋がりました。そもそもプレイが終わってからPHIの選手がずっとWR Deebo Samuelに絡んだことが発端です。この時、全体的に険悪な雰囲気がありました。審判もそれを察知したのか何度も笛を吹いていましたが、それでも両者は離れません。確かにこの時、両者ともに手を出してはいませんでしたが、その後乱闘などに発展する危険性を鑑みれば、笛を吹いた後に強制的に引き離すなどの措置をとる必要があったのではないでしょうか?結果的に審判の日和見によって近くにいたWilliamsが怒り、Walleceを投げることになりました。投げたWilliamsは当然悪いですが、これはプレイ後から止めるに充分な時間が経過していましたから、審判はより直接的な介入によって未然に防ぐべきだったと考えています。
   他の問題として、この試合ではSF側に不利な判定が何度かありました。イリーガル・コンタクトのようなくだらない反則(守備選手の接触という成立要件に対して、オートマチック1stダウンは罰則として重すぎる。ホールディングと罰則内容が同じため、実質的にホールディングの適用範囲拡大が起こっている)をとったりしていました。CB Wardの接触で取られるのであれば、PHIも同様に取られるプレイはあったでしょう。更に、それにフラストレーションを貯めたSFの選手が不用意なファウルをする場面もありました。このような試合で、言い合いを放置したのは審判が責められる理由になります。
   また、試合後に判明したことですが、何度かあったPHIのRT Lane Johnsonのフォルススタート見逃しがありました。SF守備の反則は割と細かくとったのに対してPHIには甘い判断は物議を醸します。また、SFのQB Josh Johnsonが怪我をしたプレイも、ルールに則ればラッフィングザパサーが適用される事例です。この見逃しも、不公平感を増しますね。
    中立であるべき審判がホームチーム有利な笛を吹いたこと、円滑な試合進行を行えなかったこと。この2つは非常に残念でしたね。ただ勘違いしないで欲しいことは、厳しい判定を出すことは問題がないということです。試合の中で一貫した基準が適用されているならば問題はありません。今回はそのバランスを逸脱したと見られる事例が多かったことが根本的な問題です。


Purdy負傷でSFは前提が崩壊
   SFはQBへの依存度が低いチームですが、だからといって誰でも良い訳ではありません。ここら辺を勘違いされている人がいたので、改めて明記します。QBに要求されるスキルや技術が多くないだけで、全く無いわけではないですからね。必要最低限のパスが通せないのであれば、用意したプランを継続することは不可能なのです。
   さて、SFはPurdy負傷で前提が壊れてしまいました。Purdyは肩の強い選手ではありませんが、判断が早く、思い切りの良さがあるのでダウンフィールドに投げ込むことを恐れません。そして必要とされるパス精度がありました。それによって、SFオフェンスはここまで上手く機能してきました。しかし、Josh Johnsonには必要最低限がありませんでした。特にパス精度の低さは問題でしたね。
   結果的にJohnsonも脳震盪で離脱となり、最後はRB McCaffreyがQBに入ることになりました。もうこれではどうしようもないですね。SF側は1Q早々に勝つための前提が崩壊してしまいました。プレビューでも書きましたが、前提が崩壊したら接戦の展開になることはありません。点差は仕方の無いものです


まとめ
   PHI攻撃もFred WernerをRPOのオプション対象にして、足を止めさせることでランで効果的にゲインするなど、SF対策が見られました。しかし、そもそも試合展開として些末なことになってしまいましたね。
   SF守備も当初は粘れましたが、ずっと止めるのは無理ですからね。仕方ないです。Purdyが早々に怪我をしたのはアクシデントでした。Johnsonも脳震盪で離脱してしまい、どうしようもなかったですね。怪我をしたプレイ自体も、そこまで時間のかかる想定のプレイではありませんでした。あれはSFの目論見を潰したPHI守備が上手だっただけです。
   そのPurdyはUCL断裂(肘の靭帯断裂)でした。再建手術を受けると、最短でも6ヶ月だそうです。恐らくトミージョン手術は受けない(トミージョン手術は、腱を切除して、骨に穴を開けて新しい腱を埋め込む手術で復帰までに2年かかる)でしょう。その期間ポジションが保証されることはありません。セカンドオピニオンを受けるそうですが、保存治療で結論を先延ばしにするのは危険でしょう。
   残念な展開になってしまいましたが、PHIが強かったのは事実です。5年ぶりのSBではどのような結果になるでしょうか。


このエントリーをはてなブックマークに追加


・本日3本目

CIN@KC
   昨年から通算4度目の対戦になります。ここまで3試合はCINの3-0と相性はCIN有利です。
   CINはBAL, BUFに勝って2年連続でAFC決勝に来ました。Joe Burrow-Ja'Marr Chaseのホットラインはカレッジ時代から対面のCBに勝ってきました。先週の相手BUFは今シーズン素晴らしい強さのチームでしたが、敵地で完勝するという驚くべき結果を残しました。よく訓練された守備は堅牢で、爆発力のあるオフェンスは厄介ですね。
   KCはBUF-CINが開催されなかったことで第1シードを獲得。先週はJAX相手に完勝し、相変わらずの強さを見せつけました。Patrick MahomesとTravis Kelceのホットラインは脅威的であり、そこに磐石なOLに多彩なWRがいます。守備はフィジカルとスピードに秀でた選手が揃っています。
 

ここまでの3試合を振り返る
   BurrowとMahomesの対戦は通算3回あり、全てでCINが勝利しています。しかし、どの試合も3点差であり、この2チームのパワーバランスはかなり拮抗しています。
   これまでの試合では、Ja'Marr Chaseが対面のCBを圧倒する場面が幾度も見られました。KC側も警戒はしているでしょうが、守備の構造上どうしようもないこともあります。プレイコールにおける、ここの駆け引きはポイントになるでしょう。
   また、全ての試合でKC守備はシーズン平均よりも多く失点しています。KC守備が失点を防げない=CIN攻撃が上手く攻めた試合が多かったと言えるでしょう。
   もう1つポイントを挙げるならば、ターンオーバーが鍵を握りそうです。今年の対戦ではKelceのファンブルロスト、昨年のAFC決勝ではOTでのMahomesのINTと、試合結果に直結するミスがありました。


Chase無双は見られるか
   Ja'Marr Chaseは変わらずアンストッパブルであり、理不尽なプレイを見せています。彼とBurrowのホットラインは非常に強力ですが、逆にここが機能しない時のCINは得点力が落ちるなど泣き所にもなっています。
   KCのDBはそのほとんどが入れ替わった影響で、今年は不安定なDBユニットとなっています。Tyrann Mathieuの後釜として迎えられたJustinReidは平凡な選手で、ここ10年KCが持っていたターンオーバーを奪えるFSのアドバンテージは失われました。CBはJoshua Williams(#23)が弱点となっていて、シーズンを通して狙われています。そのようなDB陣とChaseの1on1を狙われるのが1番厳しいでしょう


CINのOLに不安あり
   先週は控え3人がいてもBurrowを守り切り、ランを出したCINのOLですが、今週は同じように上手く行くとは限りません。先週は雪によって守備の出足が鈍りましたが、今週は雪が降らない予定です。いつも通りの出足の鋭さであり、かつフィジカルの強いKCのDLをCINのOLが受け止めれるでしょうか?
   またCIN側にとって大きいのはLT Jonah Williamsの不在です。シーズン序盤こそ悪かったものの、徐々に建て直して終盤は非常に安定したパフォーマンスを発揮していました。その彼が欠場となる影響は大きいでしょう。


Isaiah Pachecoに気をつけろ
   CINはラン守備7位とリーグ上位でしたが、BALのランアタックを制限することに苦戦しました。特にJ.K.Dobbinsにはランでもパスでも止めることに苦労しました。
   KCはOLがリーグトップ3(PHI, BALの次に強いと思います)であり、若くてエネルギッシュなRB Isaiah Pachecoがいます。この若者は7巡指名の控えから先発に定着し、チームのランオフェンスを牽引する選手になりました。当たることに躊躇しない昨今珍しいRBであり、下半身の強さは目を引くものがあります。Dobbins同様にCIN守備にとって厄介な選手になるのではないでしょうか。


結局止めたいのはTravis Kelce
   今年もオールプロに選出され、MIA攻撃の中核として猛威を奮ったTyreek Hillを放出したKC。しかし、彼らは今年のスコアリングオフェンスでトップでした。それを支えたのはTE Kelceで間違いありません。
   このベテランTEは、未だなお衰え知らずでおり、非常に老獪な選手です。守備の間隙をつくルートランニングのテクニック、タフなキャッチ力、スピードとポジション取りの上手いRACアビリティーと完成度が高いです。そしてPatrick Mahomesと並んでKC攻撃で替えが効かない選手です。
   CINは過去3戦でKelceに100ヤードレシーブを許したことはありません。最大で95ヤードレシーブで、この時は31点取られました。残り2戦は25ヤードと56ヤードで24失点ですので、50ヤード増える(=約1ドライブ分)と1TD多く失点すると言えそうです。CINとしてはKelceを50ヤード前後に抑えることが出来れば、勝機が見えそうですね。


オカルトデータの話
   最後にオカルトデータの話をします。お前のブログいつも個人の感想だろうが!とかいうつっこみは置いておいてください。
   さて、CINはBurrowになってから3連勝ですが、ここ10試合でも8-2とCINが大きく勝ち越しています。KCとしてはここ15年くらいで最も苦手な相手と言えるでしょう。CINはこの流れを継承して勝ちたいところです
   一方のKCは、運が良いシーズンでした。CIN-BUFが不慮の事故で無くなり、その結果第1シードを獲得し、BUF, CINの連戦が無くなりました。SB制覇をするチームは往々にして運に恵まれますが、今年はそれがKCに来ていると感じています。ただのオカルトかもしれませんし、実現するかは明日全てはっきりしますね


まとめ
   KCが勝つと考えています。Burrowhead(KCのホームであるArrowheadとBurrowを文字った言葉。CINの選手がBUF戦後に発言した)と揶揄されて、それをメディアにきかれましたが、全員が口を揃えてコメントしませんでした。「試合を見れば全てわかる」と言わんばかりでしたね。KCは間違いなく試合にフォーカスしていますし、最初から凄い熱量で来ると予想しています。CINもそれを理解して同じ熱量で対抗できれば良いのですが…できなければ一方的な展開になる可能性もあるでしょう
   CINはとにかく得点を取らなくてはいけません。常々KCに勝つには30点取れと言っていますが、この試合でも同じです。最低でも27点。可能な限りたくさん取りましょう。KC相手にリードなんていくらあってもいいですからね
  CINが勝った場合、僕の予想の2段階は強いのでそのままSB制覇するかもしれませんね。


このエントリーをはてなブックマークに追加


・プレビュー先に書きます


SF@PHI 
   今シーズンのNFC最強決定戦は第1、第2シードが順当に上がってきました。RSでは対戦がな初見の対戦だけに予想が難しくなっていますね。
 SFはPOでSEA,DALを打ち破ってきました。先週はDAL守備に苦しみましたが、自慢の堅守と強いスキル陣の活躍が光りましたね。
   PHIはbye明けのNYG戦で力の差を見せつけました。自慢のラン攻撃が火を吹き、DL陣が躍動しました。


SFはランをしろ
   PHI守備はパス守備と比較してラン守備が非常に苦手という明確な弱点があります。そしてSFはここを攻撃しなくてはいけません。PHIのラン守備は今期、13/18の確率で100ヤード以上走られており、Y/Aもリーグ24位となっています。大量失点をしたDET, WAS, GB, DALなどの試合でもランを出されていました。特にリードブロッカーが2枚のラン(Pin&Pullなど)に滅法弱いです。Kittle, Juszcyzkによってブロッカー起用において柔軟性が高いSFとしては、上手く組み合わせてランを出していきたいです。
   ただ、ランを多く使うことが出来る=リードもしくは僅差の展開になっていますので、PHIがTDを重ねる展開になると厳しいですね。SFは守備がPHIの得点を制限しつつ、ランで前進をして得点をするのが理想です。


Jordan Mailataを攻略できるか?
   PHIのOLはNFL最強です。オールプロとプロボウルがずらりと並ぶのは壮観ですね。そして、その強いOLに守られている時のHurtsのパスは非常に強力です。Hurtsがポケットから出た時のパス指標が一気に悪化するというデータもあります。
   このことから、PHIのパス攻撃でミスを誘いたいのならば、Hurtsにプレッシャーをかけてポケットから追い出す必要があります。そして、それを起こすための狙い目がLT Mailataです。とはいえ、Mailataは昨年のオールプロ2ndに選出された選手であり、シーズンが進むにつれて調子も上向いてきています。攻略するのは簡単ではありませんが、DE Nick Bosaなら何とかしてくれるかもしれません。ちなみに、RT Lane Johnsonは今年サックを許していないそうです。やばすぎ


PHIのパスラッシュが決まったらSFは厳しい
   DAL戦のレビューでも少し触れましたが、Brock Purdyはプレッシャーに強いQBではありません。その代わり彼は早い判断で、プレッシャーを回避してきました。そして、それはPHI戦でも求められます。
   今年のPHIはシーズン70サック(NFL歴代3位)と歴史的なパスラッシュの強さを誇りました。なんせ2桁サックが4人もいますからね(DE Haason Reddick, Brandon Graham, Josh Sweat, DT Javon Hargrava)。パスを投げるまでに時間を要してしまえば、彼らの強力なパスラッシュの餌食になってしまうでしょう。
   これを回避するためには、前述の通りランでコンスタントに前進をすること、可能な限りフリーを生み出すプレイコールを入れることが重要です。あとはPurdyがリスクがあっても、恐れず投げ込む今までのスタイルを継続することですね。ここら辺はHC Shanahanの創意工夫とPurdyのメンタリティに注目です


BrownかSmithが爆発したらPHIが優位
   この1000ヤード超えのWRデュオが活躍したらPHI優勢になります。安定したランだけでも脅威なのに、パスまで止まらなかったらやりたい放題になりますからね。SFはこの展開だけは絶対に避けなくてはいけません。
   SFのCBの個人能力はリーグ全体で見るとそこまで高くはありません(それでも平均以上はあります)。事実、SFはこの2週間Metcalf, LambというNFLトップ10級には多くのキャッチを許しています。同じくトップ10級の実力があるBrown, Smithであれば彼らとのマッチアップに勝てる可能性は高いです。あとは予想されるマッチアップの有利を、実際のヤード獲得に繋げることが必要です。バトルには勝ったけどキャッチは出来なかった。これでは全く意味がありません。  
   逆にSFは1on1で負けるのならばSafetyのヘルプをつけたり、ゾーンカバーで負担を軽減したりと工夫をしたいですね。Hurtsとのホットラインが1度、2度開通する程度なら大丈夫ですが、試合を通して止まらなかったら終わります。


まとめ
   両チームともにランが強く、ターンオーバーが少ない攻撃と、パスラッシュが強くターンオーバー奪取に長けた守備を持ちます。チームコンセプトやロスターバランスは似ていないのですが、総合力が高いので特徴が似ているのは面白いですね。
   オフェンスはPHI有利と見ています。あのOL+強いWR2枚で爆発力と安定感が高いのが理由です。一方のSFも安定したランオフェンスというアイデンティティーは強いですが、PHIに比べると爆発力が高くないため劣勢です。しかし、SFがリードする展開であれば、逆にアドバンテージを広げることが出来るオフェンスですので、先行逃げ切りで試合を進めたいです。
    ディフェンスはSFが有利です。攻守でバランスの良い守備ですからね。それでも無敵ではありません。一定レベルのWRには歯が立たないですし、PHIほど強いOL相手であればランでそれなりにヤードを稼がれるでしょう。ターンオーバー奪取が厳しい相手なだけに、自分たちのミスをどれだけ減らせるかがポイントと見ています。PHI守備は得意のパスシチュエーションにどれだけ持ち込めるかですね。3rd&longのような得意な形を多く作り出せれば、試合のイニシアチブを握ることが可能です。逆に延々とランが止まらない展開が最悪です。
   ゲームプランが崩壊しない限り、17~24点ゲームになると予想しています。先手はSFで、PHIが追いかける展開をイメージしています。その場合はHurtsが最後プレッシャーのかかる場面で、逆転のTDないしFGドライブを遂行できるかどうか、に結果は委ねられそうです。SFが2minオフェンスをする展開は負けフラグが立っている状態ですので、最後は守備が踏ん張って止め切れるかどうかになるのではないでしょうか。予想はPHI勝利ですが、果たしてどうなるか


このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ