K猫のDENファン日記

NFLデンバーブロンコスのファンブログです! その他にもドラフトやFA、プレイ解説も行っています!

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はじめに
   今朝方、DETの元全体3位指名CB Jeff OkudahがATLにトレードされました。その対価は5巡ということで、2020年ドラフトから4年。評価はかなり落ちてしまいました。
   そんなOkudahですが、Oオハイオ州立大学でのパフォーマンスは素晴らしいものがありました。フットワークの良さと大柄なサイズから外れが少ないCBと評価されていました。しかし、実際には上手くいかず。もちろん、環境が悪かった側面もありますが、怪我もなく、チャンスも多かった昨年ですら結果を出せませんでした。さらにDETがFAで、CBの先発級を2人とったことでトレードとなりました。


CBは40ヤードが速いやつを選べという話
   これにはいくつかの例を交えながら話していこうと思います。もちろん、足が遅くても成功した選手はいます(Richard Shermanとか)。しかし、そのような選手は例外であり、またスキームを選ぶ(マンカバー<ゾーンカバー)ことになります。


過去のドラ1からの例
  経験年数2年以上で、足の遅かったドラ1選手を数人挙げていきます。この場合の足が遅いは、40ヤード走で4.40以下の選手と定義しています。
2021年
9位 Patrick Surtain Ⅱ(DEN), 4.42
2020年
3位 Jeff Okudah(DET), 4.48
16位 A.J.Terrell(ATL), 4.42
19位 Damon Arnett(LV), 4.56
30位 Noah Igbinoghene(MIA), 4.48
31位 Jeff Gladney(MIN), 4.48
2019年
30位 DeAndre Baker(NYG), 4.52
2018年
30位 Mike Hughes(MIN), 4.53
2017年
16位 Marlon Humphrey(BAL), 4.41
24位 Gareon Conley(OAK), 4.44
27位 Tre'Davious White(BUF), 4.47
2016年
10位 Eli Apple(NO), 4.40
11位 Vernon Hargreaves(TB), 4.50
25位 Artie Burns(PIT), 4.46
2015年
16位 Kevin Johnson(HOU), 4.52
18位 Marcus Peters(KC), 4.53
2014年
14位 Kyle Fuller(CHI), 4.49
24位 Darquez Dennard(CIN), 4.52
2013年
25位 Xavier Rhodes(MIN), 4.43
2012年
6位 Morris Claiborne(DAL), 4.50
10位 Stephon Gilmore(BUF), 4.40
17位 Dre Kirkpatrick(CIN), 4.57

   対象者のいなかった2021年を除き、直近10年をリストアップしたところ、のべ21人が対象者でした。その中でプロボウルないしオールプロ選出経験があるのは、Surtain, Terrell, Humphrey, White, Peters, Fuller, Rhodes, Gilmoreの7人でした。単純に見れば、8/22(36.3%)しか成功していません。40ヤードで4.4よりも速い選手の成功率を出していないため優位性の比較はできませんが、遅い選手はリスクが大きいと言うことはできます。


足が遅くても成功した選手はいる。が、
   例えばRichard ShermanやJosh Normanなど足が遅い選手でもNFLで活躍した例はあります。しかし、彼らはゾーンカバー主体のチームにいたことが活躍のきっかけとなっています。近年であれば、KCやSFが下位指名, UDFAから先発選手を多く出しています。彼らもゾーンカバーをメインで使うチームです。
   しかし、そのような選手は極々一部です。彼らの成功の後ろには、多くの選手の挫折があります。足が遅く指名順位も遅かったCBが成功するには、弛まない努力と運が必要だと僕は考えています。彼らは例外であり、足が遅いディスアドバンテージを覆すのは容易ではありません。


まとめ
   少し内容がふわっとしてしまいました。最も伝えたいことは、ドラ1になるほどカレッジでのパフォーマンスが良かった選手たちであっても、足が遅ければNFLでの成功率は低いということです。絶対にダメではないですが、少なくとも4.45よりは速い選手を指名したいですね。
   そして、足が速ければ大丈夫ということではありません。命題において、裏が必ずしも正しいとは限りません。足が速くてもバストはいます。そこは勘違いしないでください
   まもなくドラフトですが、もしCBプロスペクトを見る際は、40ヤードのタイムなんかにも注目すると面白いかもしれません。


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1-13 NT Vita Vea
50試合(45先発), 106タックル, 16TFL, 11.5サック
   NTというスタッツに反映されにくいポジションですが、健康ならばリーグ屈指のランストッパーになります。プロボウル1回
   昨年4年71Mの大型契約をゲットしました。ラン守備だけでなく、パスラッシュ能力も加味した数字でしょう。近年のNTはスナップ数の少なさも相まって評価が低く、安価な契約でプレイする選手が多いです。その中で時代と逆行する大型契約を得ました。今後のプレイに注目です


2-38 RB Ronald Jones Ⅱ
55試合(25先発), 488回2174ヤード18TD, 7FL
   1年目はパワー不足、2, 3年目でスナップ数が増えましたが、結局はLeonard Fournetteにポジション争いで敗れました。
   カレッジ時代からフィジカル弱くてファンブル多めでした。NFL入ってからパワーアップしたものの、ファンブルは多かったです。バストまっしぐらからチームに貢献しただけでも良い方だと思います。


2-53 CB MJ.Stewart
21試合(6先発), 68タックル, 5PD
   3年目のキャンプで生き残れずカットされました。その後CLEで控え選手としてプレイしています。
   ドラ2でこれはキツいですね。けが人などの影響で1年目はチャンスを貰いましたが、それを生かすことなく終わったタイプですね…


3-63 CB Carlton Davis
51試合(50先発), 207タックル, 6INT, 52PD
   4年間先発を務め、3年44.5Mの契約延長を勝ち取りました。2年目に19PD, 3年目に18PDとPDマシーンと化していますね。プロボウルにはまだ無縁です。
   残念なのはフルシーズン完走したことがないことですね。何処かしらで怪我による離脱を経験しています。SBでは鉄壁のDBユニットの一角として貢献しました。


3-94 OG Alex Cappa
52試合(46先発)
   ここ2シーズンはフルスターターとしてチームを支えました。オフシーズンにCINへ移籍しています。
   LG Ali Mrpetに続くマイナー校出身の上位指名でした。カレッジではOTでしたが、OGにコンバートされています。シニアボウルで一気に評価を高めましたが、それでも3日目予想が多かったです。少し時間は必要でしたが、しっかりとチームの戦力になりました。


4-117 S Jordan Whitehead
59試合(55先発), 292タックル, 22TFL, 5INT
   The安定みたいな選手です。派手なプレイは少なく、守備範囲は決して広くないですが、自分の出来ることはミスしないタイプですね。NYJに移籍しました。
    TBのDB陣は最終的にSS Antoine Winfieldの獲得をもって完成した訳ですが、それまで支えたのはWhiteheadでした。恐らくプロボウルやオールプロには縁がないでしょうが、DCによっては重宝するでしょう。



まとめ
   Vea, Davis, Cappa, Whiteheadが複数年先発を務めたことがかなり大きかったですね。Stewartはアレですが、Jonesはチームに貢献した時期もありました。
   このメンバーの多くは2020のSB制覇に貢献します。Tom BradyがTBを選んだ理由はQB次第ではすぐ勝てるためでした。ドラフト指名の成功がその土台を作った意味でも、かなり重要な年だったと言えそうです
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1-11 S Minkah Fitzpatrick
18試合(13先発), 92タックル, 2TFL, 2INT, 1FF
   2年目の途中にドラ1との交換でPITへトレードされました。MIA時代はニッケルCBでの起用が多かったと記憶しています。そのため、タックル数は伸びましたが、ボールに絡む機会が少なかったです。その起用法に不満があったためトレード志願を行い、不満分子をチームに残さないためにPIT行きが決まりました。
   PITではFS起用になり、より制約が減ったためボールに絡むMinkahの特徴が存分に発揮されました。PITはMinkah獲得のブーストも相まってかなり勝った記憶があります。PIT移籍後に2度のオールプロ1stとプロボウル選出がありました。


2-42 TE Mike Gesicki
64試合(30先発), 199キャッチ2255ヤード13TD
   最初に注目されたのはスカウティングコンバインで、参加した各種目でかなりの高数値を出したことでした。身体能力がかなり高い荒削りなTEの評価で2巡指名となります。
   2年目まではそこまでの活躍ではありませんでしたが、3年目からキャッチ700ヤードを突破し、現在はフランチャイズタグを行使されてMIAに残留しています。5年60Mあたりの契約が提示されたのではないでしょうか。


3-73 LB Jerome Baker
64試合(53先発), 409タックル, 23TFL, 17サック,3INT
   かなり過小評価されているLBだと思っています。今のAFCで彼より安定した活躍をする選手は片手の指で数えられます。しかしプロボウルとは縁がありません。
   スタッツからも分かるようにオールラウンダーなLBで、特にブリッツを得意としています。ドラフト時点では身体能力先行で技術が無かったのですが、2年目にきっちりブレイクして先発の地位を磐石にしています。


7-229 K Jason Sanders
100/120(83.3%)
   2020年はFG成功率92.6%でプロボウルに選出されました。AFCにはJustin Tuckerという何も無ければオールプロの最強Kがいるため、1度でもプロボウルに選出されるのは凄いことです。
   2018年からプロですが、2019, 2021がFG成功率70%台と失敗が目立ちます。2018, 2020はそれぞれ90%台なので、隔年で活躍するタイプの選手ですね。その法則だと今年は大活躍のシーズンでしょう。


まとめ
   Minkahも結局1巡になりましたし、大成功のドラフトと言えるのではないでしょうか。特にJerome Baker獲得で守備の中央を埋めることが出来たのは大きいと感じます。
   欲を言うのならば、Minkahの対価はもう少し多くても良かったですね。残す選択肢が無かった中で1巡取れただけでも、最良の結果だったと捉えるべきでしょう。
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