・3回に渡って行うSBプレビューの2回目。今回はSF視点から
- SFオフェンスの特徴
基本はアウトサイドゾーンとPAという典型的なシャナハン系WCOなのですが、そこにモーションやらスペシャルプレイを組み合わせることで非常に厄介なオフェンスとなっています
軸となるのはアウトサイドゾーンです。Raheem Mostert, Tevin Coleman, Matt BreidaとRB3人をローテーションすることで常にフラッシュなRBによるランアタックを展開します。
またパスプレイではWRによるRACを狙ったプレイが多く、スピードのあるEmmanuel Sanders, Deebo Samuel, Kendrick Bourneでスペースを攻略します。FB Kyle Juszczyk、TE George Kittleはブロック、キャッチすべてに優れた選手です
スペシャルプレイはカレッジでも見かけないような斬新なものが多く、またそれらが高い確率でロングゲインに繋がります。虚を突いたタイミングでコールするのもまた天才です
- SFディフェンスの特徴
DLがつんよい。それもそのはず、Nick Bosa, Dee Ford, Arik Armsted, DeForest Buckner, Solomon Thomasと1巡指名が5人います。これだけ質を高めれば強くなるのも納得です
DLがフォーカスされていますが、LB, DBも粒揃いです。特にLB陣はスピードがあり、ランストップに大きな貢献を果たしています。
全体的な特徴としてはタックル力が高く、RACをあまり許さない。ハイモーターで笛が鳴るまでプレイをさぼらない守備です。非常に訓練されていて、意識の統一がなされています
- SFオフェンスのやりたいこと
①アウトサイドゾーンを機能させる
②WRへのショートパスからRACを稼ぐ
③反則、ターンオーバーをしない
PO2試合で出来たことをSBでも出来るか?これが全てです。Kyle Shanahanという人は完璧な準備をしてくるでしょうから、あとは選手たちが雰囲気の飲まれずプレイ出来るかです
KCのDLはCCでTENのOLにコントロールされる場面が見られました。ベースが同じのTENが出来たことは、SFにしてみれば同様の結果を出せると自信を持つことに繋がります。また幸いにもGB戦で負傷したTevin Colemanが間に合いそうであり、またRBのローテーションが出来そうです
TEN戦を見るにクイックスラントのパターンは警戒されるでしょう。守り方にもよりますが、空きそうなのはディープミドルでしょうか。ここにWRを走り込ませてパスを通せば、RACを稼ぐことは可能です。タックル1つ外せばロングゲインのチャンスにもなります。このゾーンで勝負するのが得意なのはKittleなのですが、彼を囮にWR陣で勝負というパターンも見られそうです
SFが苦戦した試合は自陣深くでのターンオーバーがあった試合です。反則も自分たちの首を絞めます。こういう大舞台でこそ、減らせるミスを少なくしたチームが勝ちます。あくまでもクリーンに。ボールは大事に
- SFディフェンスのやりたいこと
①試合を通してプレッシャーをかける
②Mahomesに走るスペースを与えない
③Travis Kelceを封じる
Mahomes対策で最も肝心なのはプレッシャーをかけて時間を奪うことです。短い時間なら出来るチームは多いですが、それを試合通してやり切るのは至難の技です。また、無秩序にラッシュしたのでは逃げられるので、ポケットを潰す意識で追い込むのが肝要です
それでもポケットの外に出てくるMahomesですが、LBが早めに2c(2nd contain: LBがポケットから出てきたQBに早くチャージすることで、スクランブルするスペースや余裕を奪うこと)に出ていきたいです。2cが上手くハマれば投げ捨てなどでダウンを消費させることが出来ます。
Tyreek Hill, Sammy Watkinsという優秀なWR陣もいますが、Mahomesが困ったときに1番頼りにするのはTravis Kelceです。彼をマークするのは難しいミッションですが、ダブルカバーやゾーンカバーなどで早めに寄り、投げる隙を与えないのが大事です。彼が空かないとKCオフェンスも停滞してきます
- まとめ