K猫のDENファン日記

NFLデンバーブロンコスのファンブログです! その他にもドラフトやFA、プレイ解説も行っています!

Category: NFL契約関係


・大本営(NFL公式)がアップしていたTop101 NFL free agents of 2023(published by Greg Rosenthal)から何人かピックアップして予想したいと思います。元記事のリンク貼っておきます
https://www.nfl.com/news/top-101-nfl-free-agents-of-2023-who-are-the-best-players-available



QB Geno Smith(ランキング2位)
   1位のLamarはパスします。たぶんタグ貼ることになるので。使い勝手が良いとは言えない選手ですが、26と若くMVP経験のあるQBはなんだかんだ再契約になると予想するからです。さて、Geno Smithの話に戻ります。
   今年のGeno Smithはそれまでのキャリアからは考えられない、素晴らしいパフォーマンスを披露しました。このタイミングでのFAはGeno自身最後の稼ぎ時でもあり、非常に重要です。安価な2年契約などは絶対に結ばないと予想しています。
   契約を予想する上で、近年のQBの相場と傾向を分析します。QBの契約は25~26あたりで来る1回目の契約(ルーキー契約終了後)と、30~32あたりで来る2回目(最後の長期契約)に大別されます。Genoは後者なので、こちらの契約を参考にしていきます。とはいえ、2010年代初頭のQBはほぼ残っていないので、サンプルが少ないのはご容赦ください。
   さて、Russell Wilsonが結んだ5年242Mは無視すると、Matthew Staffordが昨年結んだ4年160M(130M保障)と、Ryan Tannehillが2020年に結んだ4年118M(91M保障)が良いサンプルになるでしょう。この2つの契約には共通点が2つあります。

1、契約総額に対する保障額の割合
2、契約が3年終了した時点でカット可能になること

   2つの契約は総額こそ違いがありますが、契約総額に対する保障額は81%と77%と似た数字になっています。近年の他のQBの例(Kyler Murray, Dak Prescott)も同様の割合なので、契約総額の80%保障が目安になりそうです。
   2つ目は実質3年契約としても機能する点です。Staffordは契約継ぎ足しによって複雑になっていますが、LARとの契約が機能するのは23年からであり、26年(4年契約の4年目)は12Mのデッドマネーと引き換えにカットが可能になっています。一方のTannehillも、18Mのデッドマネーと引き換えに3年91M契約として扱うことも可能です。このように、Genoも4年契約だが、実質の3年契約のような形態が取られるのではないでしょうか。
   これらを踏まえてGenoの契約は、4年136~160M(年平均34~40M)で、保障額が106~128M相当の契約だと予想します。チームとしてはSEAと再契約(スキーム変更がない+チャンスをくれたこと+コーチ陣との良好な関係)でしょう。


DT Javon Hargrave(ランキング3位)
   今年のPHIの強力パスラッシュの一角を担い、キャリアハイのシーズン11サックを記録しました。間違いなく今年のトップDTとしてFAに望みます。
   Hargraveの契約は20, 21年にJonathan Allen(WAS), Vita Vea(TB), Kenny Clark(GB)がそれぞれ結んだ4年70~72M契約が基準になるでしょう。しかし、この3人はいずれもドラフトされたチームとの再契約であり、FAで金額の釣り上げが起こりそうなHargraveの場合はもう少し高額になりそうです。この場合はChris Jonesの4年80Mを基準に、保障額をいじりそうです。
   Allen, Vea, Clarkの3人はいずれも保障額が46~49%の範囲にあります。DTは割と活躍が水物なのが関係するのでしょうか?Hargraveもこの割合くらいに落ち着きそうです。因みにですが、契約総額を参考にしたChris Jonesは保障割合が75%とDTとしてはかなり高いので、同等の契約にはならないと思います。
   Hargraveは4年72~80Mの、34~40M保障と予想します。契約チームはCHI, ATLの膨大なキャップがあってかつポジションの空いている2チームを予想します。


FS C.J.Gardner-Johnson(ランキング7位)
   NOのサラリーキャップ対策も兼ねてPHIにトレードされた昨年は、先発FSとしても充分な実力があることを証明しました。まだ25歳と若くタックル力のあるFSなので人気銘柄になりそうです。INT6回と高いボールスキルも評価されるでしょう。
   CJGJ自身の能力はプロボウル級ですが、この若さの実力のあるSが市場に出てくることが稀なので、割と良い金額になるのではないでしょうか。Marcus Williamsの5年70M(37M保障)やJustin Simmonsの4年61M(35M保障)と並ぶ契約をゲットするかもしれません。少なくともQuandre DiggsがSEAと結んだ3年39M(26M保障)と同等の契約は得るでしょう。
   Sの保障割合は45~55%と振れ幅があります。FAなので恐らく50%は超えるでしょう。契約年数は4または5年でほぼ確定でしょう。S自体の契約最高額は更新されていますが、更新したのがDerwin JamesやMikah Fitzpatrickなどのやはいやつらなので、参考になりません。それ以外の選手ですと、サラリーキャップが拡大したにも関わらず契約規模は大きくなっていません。これは昨年のMarcus Williamsでも見られたことなので、恐らく今年も継続されるでしょう。
   個人的な予想は、4年52~62M(年平均13~15.5M)で26~34M保障です。移籍先はLVとか似合いそうだなと思います。PHIは残留させたいそうですが果たして?


RB Saquon Barkley(ランキング10位)
   Daniel Jonesを優先するという記事を見た時は3度確認した。Barkleyをむざむざと放出するなんて酷い損失である。いくらRBが消耗が激しく、活躍の振れ幅が低いポジションといえど、ここまでの選手を獲得できる機会はほぼゼロです。残せ
   さて、契約について考えていきますが、RBの契約ほど難しいものはありません。Zeke, Kamara, CMCの3人が年平均15~16M、その次のグループ(Dalvin Cook, Henry, Mixon, Aaron Jones, Chubb)が年平均12~12.6Mにいます。Barkleyは実力の最大値は前者ですが、怪我の影響から考えて後者グループと同等になるのではないでしょうか。
   契約年数も4年でほぼ決着がつくのではないでしょうか。あとは保障割合を考えます。なぜかMixonとJonesは低いのですが、Cook, Henry, Chubbは45~55%くらいです。Barkleyもこの範囲に収まるのでしょうが、全然読めないですね。
   4年48~50M(年平均12~12.5M)で保障額が21~27Mになると予想します。NYGは再契約すべきですが、そうでないならばHOUにいってPierceとコンビ組んだら面白そうです。


まとめ
   今回はトップ10候補から4人をピックアップしてみました。Geno以外はあまり考察の余地が少なく、面白みに欠けたかもしれません。FAまであと10日ほどですので、参考になったら幸いです。今年のFAはQBが例年より多く出てきます。大物が決まらないと単年契約のベテランなどは決まらないので、もしかしたら時間がかかるかもしれませんね。その前にくるフランチャイズタグの締切と合わせて、動きの予想や速報をしていけたらなと思います。



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・合法タンパリング期間スタート。とりあえずベテランが大量にカットされています。

・DENはChris Harrisのオプションを行使。来週にはDemeryius Thomasの分も行使される予定です。

・C Matt ParadisとOLB Shaq Barrettに2巡テンダーが出されました。1年2.91Mになります。WR Fowlerには適用されずFAへ

・RB C.J.Andersonはトレードブロックに乗っていますが、オファーが良くないのか残留の見込みです。緊急で売る必要もないですしね
MIAのRT Ju'Wuan Jamesとのトレードが噂されています。

・Adam Gotsisが大学時代の婦女暴行で逮捕されました。今後のチーム声明、NFLの対応などを待ちたいと思います。


FA解説
  現在NFLを賑わせるFA期間となりました。今回はそんなFAの制度について見ていきます。意外と別れているのですよFAも


UFA(無制限FA)
   一般にFAと言われるとこれを指します。
   UFAは4年以上の経験があり、チームとの契約が満了した選手、チームからオプションを破棄された選手が該当します。また、補填ピックの計算はこのUFAの選手が対象になります。

RFA(制限つきFA)
   UDFA契約選手または、ドラフトされたが4年以内にウェーバーを通過した選手、ドラフトされたがPS(プラクティススクワッド)を1年以上経験した選手の契約4年目に発生するチームオプションです。
   これらの選手の4年目はチームオプションになっており、3段階のオファーを出すことが出来ます。簡易版フランチャイズタグだと考えてください。
   オファーの違いは、他のチームに取られた場合の見返りと契約金額になります。上から1巡テンダー、2巡テンダー、オリジナルピックテンダーとなります。1巡テンダーは流出した場合の対価が一巡となる代わりに4M弱のサラリーになります。2巡テンダーは2巡が対価になり、3M弱になります。オリジナルテンダーで流出した場合はドラフトされた時の順位になり、2Mほどのサラリーとなります。
   RFAを引き止める場合は2巡テンダーを出すとほぼ流出の心配はありません。たまに1巡が行使されます(昨年のMalcom Butlerとか)。オリジナルテンダーは、UDFA (ドラフト外)選手だとチーム側への見返りはありません。
   上から松竹梅テンダーと呼ばれたりもします。RFAは他チームとの交渉が可能で、他チームからオファーシートをもらった場合は、自チームがそれにマッチするか決めることが出来ます。ここら辺の仕組みはフランチャイズタグと同じになります。

ERFA
   RFAの1年前がこれの対象になります。選手側に拒否権はなく、0.5〜0.7M程度のサラリーでチーム側に拘束されます。
   保証された契約ではないので、チーム側はデッドマネーなく選手の取捨選択が出来ます。しかし、ほとんどの選手は安価なためこのオプションは行使されます。

UDFA
   ドラフトで指名されなかったルーキーがチームとキャンプ契約した場合、これになります。2年契約+ERFA+RFAの契約になります。
   ERFAの3年目までは安価な契約ですが、活躍するとRFAで高額になる仕組みですね。1回でもチャンスの欲しい選手側と、低リスクで良い選手を確保したいチーム側の利害が一致したものになっています。

補填ピック  
   FAで流出した選手の数が、FAで獲得した選手の数が多い時にもらえる余分なドラフト指名権です。3〜7巡まであり、契約額が大きいほど順位が高くなります。FAで流出した選手の契約額とFAで獲得した選手の契約額がほぼ同等の場合は、相殺されて貰うことが出来ません。
   この補填ピックの対象となる選手は
1、契約が終了したUFAの選手
2、契約条項に付随されたオプション(RFAやドラ1の5年目オプションを含む)を行使されなかった選手
   となっており、解雇された選手に関しては補填ピックの計算外になります。そのため、カットされた大物はまだ活躍できるなら人気銘柄になりやすいですね。


まとめ
   FAと一括りにしていますが、少し複雑ですね。RFAのテンダーオファーはよく出ますので、覚えておくと便利ですよ。松竹梅どれが出るかでチームからの評価もわかりますし
   サイトによってはERFAもRFAもUFAも一括りにされていることありますので、気をつけてください
   
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・CLEがNT Danny SheltonをNEにトレードしました。トレード4連発。まだシーズンオフなんですけどねぇ…FAもまだなんですけどねぇ…

・Richard ShermanがSFと3年39Mで契約しました。保証は多くないようですが、地元SFなので選んだと思います。SEA、SF戦の楽しみの1つになりそうです


トレードとは
   NFLの補強方法の1つで、相応の対価を払うことで選手の権利を獲得することが出来ます。FAのように制限はないので、ニーズをピンポイントに補強できます。
   その代わり、FAと違いドラフト指名権や選手を失うことになります。ドラフト補強がチーム作りに大きな影響を与えるNFLでは、乱発することは少ないです。

トレードが起こる場合
1、SBを狙うために、最後のピースとして契約の残りが少ない実力者を獲得する場合
2、契約が高額な選手を引き取る場合
3、ドラフト順位を上げる場合、下げる場合

1の場合
   1番最近ですと、PHIがMIAのRB Jay Ajayiをとったトレードになります。PHIはご存知のように、AjayiとBlountのパワーランでSBを勝ちきりました。ここまでピンポイントに成功することも珍しいですが、ラストピース補強は効果も大きいことが多いです。
   その代償として、翌年はドラフト指名権が減って弱体化しやすいです。ラストピースになるような選手の多くが残り契約が1年で、FAになってしまうというのも原因だと思います。


2の場合
   つい先日あったJarvis Landryのトレードや、Aqib Talibですね。これの珍しいパターンはBrock OsweilerがCLEに行った形ですねw
   カット濃厚だったTalibは5巡でLARに行き、Landryは1年早くドラフト指名権が欲しかったMIAによってトレードされました(FAで貰える補填ピックは翌年のドラフトになります)。
   Osの場合は面白く、HOUがサラリーキャップを空けるために2巡をつけて引き取ってもらいました。これは衝撃的なトレードでしたね

3の場合
   欲しい選手のためにトレードアップすることは良くありますね。逆にダウンする場合は、指名権の数を増やしたい場合に行われます。
   これ以外にも、1年間で10近い指名権を持つチームは、トレードに翌年の指名権を絡めることでドラフトする選手の数を調整しますね。


トレードの決まり事
   トレードの決まり事はそこまで多くないですが、等価交換が原則ですので、それを破ることは出来ません。Osの例を使うと
(例)
CLE獲得: Os+ 18年2巡+ 17年6巡
HOU獲得: 17年4巡
   この場合2巡が17年ではなく、18年なのはドラフトバリューを無視することが出来ないからです。同じ年のドラフトなら高順位の方が価値が高いのは理解出来ると思います。
   もし、CLEがもらう2巡が17年なら、HOUが一方的に損することになるため18年の2巡になっています。でも、1年遅れたところで2巡の価値が4巡より下がることはないと思うんですけどね…


ドラフト指名権の価値の考え方
   翌年のドラフト指名権は、今年の指名権より1巡分価値が低く計算されます。これはチームの成績がわからないため、不確かなものとして考えられるからです。
(例)  17年3巡=18年2巡
例のように試算されることになります。5年目オプションがつく1巡に関しては例外で、順位が確定していなくても、1巡下位くらいで計算されます。


まとめ
   トレードは基本的な等価交換です。トレードされる理由もチームごとにありますので、内部情報を調べるのが良いと思います。トレードされるには相応の理由があるからです。
   ドラフト指名権のバリューチャートもありますので、気になる方はネットで調べてみてください。わからないところがありましたら、お気軽にお聞きください。

   
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