・Rough Week5。各地で主力のシーズンエンドが出てきています。今年は特に怪我人が多い印象です。しっかり治してまたグラウンドに戻ってきて欲しいです
・KCが無傷の5連勝。13年の9連勝以来ですかね?あの時止めたのはDENでした。今回も止めたいものです
1、04年QB
2004年ドラフトと言えば、全体1位指名されたEli ManningがSDに行くことを拒否。NYGにトレードされるという大事件があった年です。その後、お互いにフランチャイズQBとして成功しましたが、Eliは2度のSB優勝。Riversは0と明暗はくっきりと分かれました。
この年は全体11位で指名されたBen Roethlisbergerもおり、3人のQBが成功した珍しい年となりました。(有名なところですと、John Elway、Dan Marino、Jim Kellyが指名された1983年ドラフトがあります)
2、04年QBの苦戦
そんな彼らも35歳を超えてそろそろ引退が見えてきました。それに伴って、チームも彼らの燃料があるうちにSBを勝つために積極的な補強を行っています。
怪我人の多いLACはなかなか結果が伴わないものの、NYG、PITは昨年POに出場。下馬評も高く、今年は更なる飛躍が予想されていました。
しかし、蓋を開けてみればPITは3-2(負けたのはCHIとJAX )、LACが1-4、NYGに至ってはいまだ未勝利です。接戦まで持っていく力はあるものの、最後で勝てない。チームとしての歯車がずれている。そんな印象のシーズンを送っています。
3、原因はどこにあるのか
大きな原因は2つあります。ラン守備とラン攻撃です。この2つをスタッツを参考にしながら見ていきましょう
ラン守備
LAC 161.2ヤード(32位)
PIT 136.6ヤード (28位)
NYG 139.0ヤード(29位)
ランは平均でこれだけ走られています (PITに関してはJAXとCHIの2チームに合計400ヤード近く走られているので、特殊な例になります)。
これによって、相手に時間を使われ、守備が疲弊して失点をするという場面が見られます。これによって、守備は後半に踏ん張りが利かず逆転を許す悪循環に陥るのです。
ラン攻撃
LAC 78.8ヤード(29位)
PIT 90.0ヤード(24位)
NYG 77.8ヤード(30位)
数字を見ればわかる通り、ラン攻撃はリーグの下位グループに属しています。特にPITはLe'Veon Bellという素晴らしいRBがいながらこの数字です。対策をされているのもありますが、それでも物足りない数字です。
ランが出ないことで、必然的にパスの比重が高くなり、QBへの負担が増えています。
4、パスが増えることの弊害
5年前までなら、彼らの肉体はまだフレッシュで、ランが出なくともパスで打開できるだけの力がありました。しかし、35歳を超えて寄る年波には勝てなくなってきたのです。つまり、肉体の衰えによるパフォーマンスの低下。これが露わになってきました。
Peyton ManningもBrett Favreそうでしたが、晩年になるとQBはパフォーマンスの衰えが目に見えるようになります(もちろんTom Bradyだって例外ではありません)。
衰えによって、パスの精度や球速の低下、イメージと現実のズレによるパス失敗やINTが増えます。そして、04年QB達にはすでにその症状が出始めています。
能力が低下したのに、オフェンスによる負担が減らず、パスを多投したら?もちろんミスが多くなり、ターンオーバーが増えてしまいます。それが悪循環の一端を担うのです。
今後の展望
ファンの方には申し訳ないですが、シーズン中にラン攻撃が劇的に改善することはありません。勝つためには守備の奮起が必要になります。具体的にはランを止めることが重要です。
衰えたとはいえ、百戦錬磨のQBたちですから、時間の潰し方、欲しい時にTDを取る術は知っています。後は守備が失点をしないことが勝利への鍵になるでしょう。
まとめ
アメフトは「ランを止めて、ランを出す」これが基本になります。これに失敗すると苦戦してしまいます。それがSB制覇のために補強を行ったこの3チームに現れただけです。他のチームもそうなる可能性は充分にありえました。
シーズン残りの2/3、守備陣が奮起して立て直してくるのか?注目です。
追記
PITは喪失ヤードに反比例して失点が少ないチームなのでこれまで3勝しています。負けた試合はランを出された試合なので、PIT戦の勝敗もランに依存してると言えます。