K猫のDENファン日記

NFLデンバーブロンコスのファンブログです! その他にもドラフトやFA、プレイ解説も行っています!

Category:Denver Broncosまとめ > Broncosコラム


・Denver PostNicki女史が Siemianに関する面白い記事を書いていたのでご紹介したいと思います。一部加筆などもあります。誤訳に関してはご容赦ください。

   Dallas戦はSiemian 16試合目の先発でした。その記念に書かれた記事です。長いので、何回かに分けて紹介します。



7巡のスティグマ

   コリーン・シーミアンと夫のウォルターはマイルハイのセクション128に座った。そこはビジターチームの入場トンネルの真上で、隣のグループのダラスのファンは、カウボーイのブーツと帽子を被って、テキサス訛りの英語を話した。


   コリーンはナーバスで胃が食べ物を受け付けなく、それは試合中も続いた。でも先週の日曜日は特に特別だった、それが" ビッグマッチ"だと彼女も知っていたからだ。マイルハイに観戦に来た、大学や家族の友人たち30 名程度からなる、非公式のトレバー・シーミアン・ファンクラブも同じことを知っていた。


   そしてもちろん、隣に座る4人のダラスの男たちも知っていた。今日は "ビッグマッチ"だ。早い段階で彼らは気の利いたジョークを飛ばしてきた

「たぶんだけど、スタジアムのスコアボードはジェリー・ジョーンズ(DALのオーナーで大金持ち)の家のテレビくらいのサイズだよ」

   それから他の質問をウォルターとコリーンにした。

「どの選手を応援しているんだい?」

コリーンがデンバーのQBで、彼らの息子のトレバー・シーミアンだと言った時、彼らは黙ってしまった。

「それは誰だい?」


   試合が進んで行くと、1人の男性が言いました。

「さっき言ったのは本当かい?」

彼らはデンバーのQBが私たちの息子だと信じられなかったのです。なぜなら、私たちがボックス席に座っていなかったからです。コリーンは思い出しながらそう話しました。

私はこう言ったんです。

「いいえ。トレバーはそこにはいないわ。歴とした事実、彼はNFLで最も給料の低いQB なのよ。」


  シーミアンの奇妙な現実を見ていこう。2年以上たった今でも、それはまだ彼らにとって実感の湧かない現実だ。


   彼らの息子は、少なくとも、間違いなくデンバーのQBとして NFLの先発になっている。彼はペイトン・マニングの後継者として2016年の先発に任命されたが、それはファンにとって喜ばしい決定だったとは限らなかった。彼は未来に繋ぐために契約したベテランでもなかったし、彼は 1巡として指名された選手でもなかった。


彼はただの7巡指名選手だった。


   長い間、ブロンコスのチームメイト達は彼らが何を出来ないのか見てきて、毎日、もしかしたら時間ごとに変わっていくQB 競争に関する物語の間を読んできた。何人かは、シーミアンは気づかれるだいぶ前から目立っていた。と話した。


「俺はトレバーに能力があるのは知っていた。2015年にスカウトチームで見てからね。」

セイフティーのダリアン・スチュワートは最近ラジオでそう語った。

「彼は肩が強いし、いつもスマートだ。2015年はペイトンから学んだ。俺はこれが彼にとってベストなことだったと思う。この 2年間は確かな考え方で進んでるし、変わらず成長しているよ。」


   まだWeek3でしかない。でも、シーミアンの最初の 16試合が終わった。シーミアンはブロンコスのThe Guyになっただけでなく、 NFLのエリートの中でも良い成績を獲得した。そしてドラフトステータスとして固定されてきたことを覆してみせた。


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・はじめに
   今回のテーマは今注目の先発QB争いです。2年目のリンチか3年目のシーミアンか?なぜこの論争が起こったのかを含めて、データを踏まえてどちらが相応しいのか見ていこうと思います。

・ブロンコスのQB遍歴
   ここ最近のブロンコスを牽引してきたペイトン・マニングが引退したのが15年シーズンのこと。後継者と目されていた(筆者はこれに異論を唱えたい)、ブロック・オスウィーラーはHOUテキサンズへ移籍し、ブロンコスはQBが当時1年目のシーミアンしかいませんでした。
   そこでGMエルウェイはトレードでPHIイーグルスからマーク・サンチェスをトレードで獲得。ドラフトでは1巡26番目でパクストン・リンチを獲得しました。
   パクストン・リンチは1年間ベンチで勉強することが決まり、マニング→リンチへのスイッチをする間の1年を他のQBで凌ぐことが決まりました。この候補がサンチェスとシーミアンでした。
   この先発争いはサンチェスの自滅で幕を閉じ、シーミアンが先発QBとなりました。

・なぜQB論争が起こるのか
   本来なら上記で述べたようにブロンコスのQBはマニング→リンチへスイッチをします。そのため、今年の先発はリンチで決まりのはずでした…しかし…
  予想外に良い成績と落ち着いたプレイを見せたQBがまだ3年目のシーミアンでした。繋ぎをしたのが伸びしろのないベテランではなく、若手QBだったのでこの話題が今年も継続することになりました。

・2人の成績を見てみる
トレバー・シーミアン
14試合(14先発)、289/486(59.5%)、3401ヤード18TD10INT、4ファンブル(2ロスト)、8-6

パクストン・リンチ
3試合(2先発)、49/83(59%)、497ヤード2TD1INT、2ファンブル(0ロスト)、1-1

  リンチのサンプルが少ないので言い切れませんが、両者ともに似たようなスタッツです。2人ともパス精度が高くないですね。
  シーミアンは8-6という成績ですが、最初の7試合が6-1に対して、後半7試合が2-5(しかも1試合はデレック・カーのいないOAK相手)と失速しました。

・プレイスタイル
  シーミアンはウエストコートオフェンス(WCO)を主体としたコントロールオフェンスの指揮に長けています。爆発力はないものの安定していて、ランが出ていれば得点を取れるタイプです。逆にランが出ないと引き出しが少ないので苦しくなります。
   リンチはショットガンからのアップテンポオフェンスを得意としています。レシーバーをダウンフィールドに並べて投げ分けるスタイルですね。こちらはランなどは大きく影響なく、QBのコントロールによって得点が決まります。パス精度が低いリンチにとっては課題となります。

・コーチの変更による影響
   キュービアックはシャナハン式ゾーンブロックを源流とするウエストコートオフェンスのコーチでした。このスタイルは先ほど説明した通り、シーミアンのスタイルに良くマッチしていて、そのため彼は活躍しました。
   一方で、今年からOCに就任したマイク・マッコイはよりアグレッシブに得点を狙いに行くスタイルのコーチです。しかしティム・ティーボウ、ペイトン・マニングというタイプの大きく異なる2人のQBでプレイオフへ進出したように、QBの特色を活かした柔軟性のあるオフェンスを構築することが出来ます。
   このことから、コーチが変わったことによる競争の有利不利はないと考えられます。

・筆者の意見と展望
   筆者はリンチ派です。理由は短時間でもTDを取れるだけの力があるからです。パスだけでドライブを完遂させる力があり、3rd&ロングでも機動力などを使用して1stダウンを獲得することが出来るからです。
   シーミアンはコントロールすることに長けているものの、爆発力に欠けていて追いかける展開になると苦しくなります。プレイオフなど実力の拮抗するチームと対戦した際にそれは致命的な欠点になってしまいます。
   その点リンチならアップセット出来るポテンシャルがあります。これは多くのフランチャイズQBが持っている能力でもあります。
   しかし、リンチのパス精度に改善が見られないことや、INTを量産するならシーミアンの方が良いと思います。コーチたちには「勝てる」QBを選んだてもらいたいと思います。

・さいごに
   1巡でドラフトしたQBを使わないという選択肢はよっぽどのことだと思います。昨年の数少ない試合で見せたリンチのポテンシャルなら今年は彼にオフェンスを託すべきだとも思います。とはいえ、シーミアンも結果を出した実力者。自動で先発は待ってはいません。これからの動向に注目です
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