・今回ピックアップする試合はBAL@KCの新時代QB対決です。昨年MVPを受賞した勢いのまま突っ走るMahomesと、今年アンストッパブルな活躍を見せているJacksonのプレイを中心に見ていきます
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Patrick Mahomesの特徴
 Mahomes最大の特徴は強肩と、それを活かしたロングスローにあります。このスローは彼の体幹の強さもあって、フィールドの逆側だろうと気を抜けないほど良いボールを配球します。ここまで簡単にロングボムを投じれる選手は他にいないです
 KCオフェンスはそこに、カレッジスタイルをミックスした幅の広い、多数の選択肢ぶつけられることで守備の混乱を誘います

Lamer Jacksonの特徴
 昨年は先発に昇格してから連勝でチームをPOに導き、ここまでパス能力の成長を見せているJackson最大の特徴はモビリティーです。カレッジでも無双したランニング技術はNFLでも健在であり、容易に走らなくなったことで守備側にとってその脅威はより拡大しました。
 BALは選手を横に動かすことで人数のミスマッチをつくり、ランとショートパスを基軸に攻めます。RBのラン、QBのラン、パスを常に相手に警戒させるオフェンスです


ポイント1、BALのアドバンテージ
 この試合BALはランオフェンスで常にイニシアチブを握っていました。OLがKCのDLを押し続け、LBまでピックすることで常に5ヤード期待できる状況でした。もう少しランでゴリ押しても良かったのでは?そう思うくらいにはKC側にとって頭の痛い問題でした

ポイント2、KCのアドバンテージ
 KCはランがシャットアウトされる前半でしたが、それでもTDまで持っていけたのはTE Travis Kelceの存在によるところが多いです。彼がミドルでオープンになったことで3rd&10を更新できる可能性が常にありました。Mahomesのパスのタイミングもかなりよく、ゾーン守備で反応してから対応するには厳しいプレイが多かったです

ポイント3、KC守備の狙い
 ランは出ていたものの、もう一つのBALオフェンスの軸であるショートパスをKC守備は狙いました。これはJacksonが経験の浅いQBであり、プレッシャーの捌き方やオープンを見つける能力の低さを逆手にとったものでした
 これは成功し、サックであったり、パスカットであったり、インコンプリートになるプレイが多かったです。アンダーゾーンのTEをオープンにする場面は目につきましたが、後半はそれすら止まる様になりました
 この結果、Jacksonは苦手なタイトカバーされているミドルやロングに投げざるを得なくなりました。彼のパス精度はレシーバーがオープンになることに支えられていたのです

ポイント4、KCによるBAL守備攻略
 BALはアグレッシブな守備陣があり、特に前がかりなプレイを得意としています。その結果KCのランをほとんど封じ込めることに成功しました。
 それに対してKC側はランのかわりにRBへのスイングパスで対抗します。早い決め打ちのパスにより、強力なBALのフロントを無視してDBとのマッチアップを作り出しました。これがかなり厄介であり、BALのILBは外の警戒を、DBは前への警戒を必要とさせられました
 中へのランと同じタイミングで外のプレイを使ってくるのは流石KCです


まとめ
 BALの2pt連続失敗は結果論であり、全てキックでも負けていたことを考えれば大きな問題だとは思いません。前半のギャンブル失敗の方が痛かったです。ゲームプランは悪くなかったですが、Jacksonの経験の浅さ、拙さが出てしまいました。
 KCはMahomesに時間とスペースを与えると危険というのがわかります。あとKelceがNEにおけるグロンクロールを体現しており、逆に彼を封じ込めることが出来ればKC守備は苦しむだろうと思いました。難しいミッションですが、KCの試合ではここに対するアプローチが重要になりそうです
 この試合はQBの差が大きかったと思います。決定力の高いMahomesと、出来ることの少ないJacksonの差でもあります。それでも競った試合になったのはJacksonのラン能力の高さによる部分も大きいと思います。今後よりパス精度が上がればリーグを代表するQBになれると思います。今はまだKaepernickくらいでしょう