・PITとNEと言えばここ10年AFCの顔として強豪として知られる2チームです。その試合がまさかの3-33(惜しい)という結果になったのか。私見を書いていきます


問題その1
PITのパスカバーが緩いのである
   33点も取られた原因の大半はここにある。NEというチームはWRを多くパスコースに出すことでDBやLBのカバーの穴を狙います。これに対してPITは前半はマンカバー、後半はゾーンカバーを敷くことで対応しようと試みました。結果は341ヤード、3TDというようにズタボロにされた訳です。
    「マンカバーを使ってパスが通された」。この事実からわかることはただ一つで、それはDBのレベルが相手のWRより低いということです。つまりカバー出来ていないからパスが通るわけです。自明の理ですよね。NEのトップ3WR (Julian Edelman, Josh Gordon, Phillip Dorsett)は複数キャッチしていますし、RBもJames WhiteRex Burkheadが5キャッチずつしています。DBも酷いが、LBもパスカバーは不得手なことがわかります
   ゾーンカバーはFS Kameron Kellyが狙われました。視野が狭いのか判断が悪く、ディープゾーンを放棄したり、はたまた自分のゾーンに入ってくる選手に寄れずキャッチを許しました。これは年間通して狙われそうです


問題その2
GordonとDorsettが縦のストレッチに成功した
   NEはパワーランとシーム狙いのショートパスを基軸に、奥を見せてフィールドを広く使うチームです。ただ問題が1つありました。そうRob Gronkowskiが引退したことです。
   グロンクのNEでの役割はミドルゾーンでDBのカバーを引き剥がしてキャッチを決めることです。彼はこの役割をどんな相手にも成功させる能力がありました。これはEdelmanを初めとする他のWRでは真似できないことです
   そんな大事な役割を持ったグロンクがいなくなりNEがとったアプローチは、それが出来るやつにやらせることでした。白羽の矢が立てられたのはドラフト時にディープスレットとして鳴らしたDorsettとフィジカルモンスターのGordonでした。特にGordonは健康ならばNFLで3本指に入る選手であり、グロンクロールを担える選手です
   この試合で2人はロングパスをキャッチし、Sのゾーンで脅威になることに成功しました。こうなるとなかなかSはアグレッシブに前に出れなくなります。そうすればゾーンの間が広がるので狙える場所が増えます。この狙いが上手くいったのはNEとして楽だったでしょう


問題その3
PITはランの援護がない
   NEはDBやLBのタックルが多い一方、DLのタックルが少ないです。PITのパスが多かったのもあるでしょうが、ランプレイの際にDLはブロックを受けて自分のギャップを潰す。LBやDBが残ったギャップから出てくるRBにタックルを決める。こういうプレイ原則があるということでしょう
   で、このシステムはゾーンのランプレイに対して割と有効な手になります。ゾーンのプレイはDLが押せないとゲインが難しいのです。NEのDLはOLに押されない、負けないというタスクだけ (ブロックを外してタックルすることを無理に狙わなくて良い)なのでプレイが単純になり、ランを潰す一因になりました


問題その4
PITは2ndWRが弱い
   エースになったJuJu Smith-Schusterは怖い存在でしたが、2番手のDonte Moncriefが脅威になれませんでした。昨年ならAntonio BrownがいたことでJuJuと合わせて2人を警戒しなくてはいけませんでしたが、今年はJuJuだけ抑えれば良いのです。こうなるとディフェンスは楽になります
   2年目のJames Washingtonはディープスレットとして怖い存在ですが、ショートパスではそこまでの脅威がないため奥を警戒することである程度の無効化が出来ます。彼はアクセントとして使いたい選手なので、Moncriefが怖い存在にならなければPITのWRユニットは行き詰まってしまうのです


まとめ
   NEの試合巧者ぶりが目立ちました。抑えるべきポイントをきっちり抑えることでPITの狙いを破壊することに成功していました。PITもアジャストを試みましたが、選手の能力だけは変えようが無いので無理でした
    PITはPOに出れなかった昨年よりもパワーが落ちていると感じます。格下には余裕で勝つでしょうが、同格や上を相手に勝ち星を拾えるか怪しい気がします。怪我のSean Davisが戻ってきてもディープのカバーが一気に良くなる訳ではないでしょうし
   まだWeek1ですが、明暗がくっきり分かれそうな両チームの戦い方でした