K猫のDENファン日記

NFLデンバーブロンコスのファンブログです! その他にもドラフトやFA、プレイ解説も行っています!

2023年02月


・なぜか最初に見たのでCBから


Kelee Ringo(Georgia)
   今年のトップCB候補ですね。身体能力が高く、全米2連覇のUGAで先発CBをしていました。昨年から結構な頻度でやられていましたが、今年は成長した部分もあり、トップ15指名も視野に入ります
   セットの姿勢の良さ、バックペダルの滑らかさは今年トップでしょう。また身体能力が高く、WRとの距離を詰めることに長けています。ボールスキルも悪くないものがあります。
   課題はブレイク後のフットワークの悪さで、WRのブレイクポイントで離されてパスを通されるシーンがよく見られます。全体的に奥を注意しているため、カムバックなどにやられますね。
   身体能力はNFLでも通用するでしょうが、テクニック不足からキャリアの序盤は苦労するのではないでしょうか?それでも最低限のボールスキルはあるので、INTなどハイライトプレイはいくつか見せるでしょう。


Christian Gonzalez(Oregon)
   今年のプロスペクトで最もバランスの良いCBプロスペクトです。フットワーク、身体能力、アメフトIQのバランスが良く、安定した活躍が期待されます。
   その分、何か突出した強みはないため器用貧乏な選手で終わる可能性はあります。バーストなど一流CBに必要な能力はそこまで高くなさそうです。
   コンバインの結果で順位が上下しそうなプロスペクトです。ビデオではかなり上手いです。コンバインで良い数字残せばトップ10は固いでしょう。


Devon Witherspoon(illinois)
   iを大文字にすると読みにくいので、特例で小文字にしています。身体能力の凄いCBで、CBなのにハイライトではロスタックルがたくさん見られます。
   スピードがあり、今シーズンはマンツーマンをメインにしてきました。ニッケルにも入れる器用さがあります。バースト(WRとの距離を詰める能力)も高いので、化ければプロボウラーにはなれるのではないでしょうか。あとタックルがとっても上手い。最悪Sコンバートが出来るかもしれない
   とっても掴む。NFLだと真っ先に狙われるタイプの選手ですね。テクニックに乏しく、特にWRのルートのトップ(方向転換の場面)で後手を踏んでいますね。これは経験と努力でしか解決できないので、本人の情熱やキャラクターが非常に重要です。


Cam Smith(South Carolina)
   今シーズンはわずか4試合出場に留まったCBです。先輩のJaycee Hornと比較すると明確に劣ります。
   見た目には上手いプレイをしますが、全体的に並です。何かに特化した能力がある訳でもなく、良い感じに守っている選手です。感じなので、細かいところでやられたり反則します。
   怪我と身体能力の問題があるので、コンバイン出ないかな?とか思っています。ワークアウトしてくれ。バックペダルが見たいです


Joey Porter Jr(Penn State)
   みんな彼の限界に気づき始めたプロスペクトですね。1巡落ちは全然ありえる
   長所はアメフトIQの高さですね。CBの動き、カバー理解度が高いです。このIQの高さで他の要素を補えていますね。
   問題は身体能力がNFLレベルだとギリギリになりそうなことです。カレッジでも、トップレベルのWR相手には苦しいので、NFLだと限界はありそうです。優秀な2番手にはなれても、エースCBというタイプではないでしょう。
   NFLのCBにしては足が速くないし、クイックネスもないです。本人もそれを自覚しているのか、駆け引き勝負に持ち込んでいますね。ただこのタイプは伸びしろが乏しいこととセットなので、今のままNFLでもプレイすることになると思います。


まとめ
   個人的にRingo, Gonzalezがトップ2で、Witherspoonがどこまで対抗できるか?が上位になると思います。Smith, Porter Jrは2巡での指名になっても驚きません
   コンバインではGonzalezのポジションドリル、Witherspoonに注目しています。PorterやSmithが動けるならばドラフト評価は上がるでしょうし、新しい注目選手が生まれるかもしれません。1週間程度でコンバインなので、また紹介していきたいと思います。


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・個人的な主観ですが、今年のドラフトはトップ4とそれ以外の選手に大きな隔たりがあると考えています。そのため、このトップ4から紹介します。


QB Bryce Young(Alabama)
   全米高校トップからカレッジ強豪のアラバマ大学に入学しました。結局は全米王者にはなれませんでした(ジョージア大学が強すぎた)が、それでもこの2年間のNCAAを牽引した選手の1人です。
   最もNFL readyな選手だと思います。タイトウィンドウに投げ込むことを恐れず、無闇にスクランブルをせず、冷静にポケットの中でターゲットを探します。パス精度が高く、様々なタッチを使い分けることができます。WRのメンバーが変わってもパフォーマンスは落ちていません。
   短所てしては、サイズ、肩の強さが挙げられます。一説にはKyler Murray並という話ですが、身長より体重が気になります。明らかに細いので怪我しそうです。肩の強さも一流ではないです。Burrowよりも弱い気がするので、NFLでは不利ですね。
   今年のアラバマ大学は近年では珍しく、どうしようもないほど弱かったのですが、それでも接戦になっていたのはYoungの貢献が大きいです。得点パターンが多彩で、試合の中で調子の波を戻したりとアジャストの上手さも見て取れます。NFLに行くために意識の高いプレイをしているのも高評価です。


OLB Will Anderson Jr(Alabama)
   今年ダントツのEdgeです。今年は52タックル,7サック, 10.5TFLでキャリア最低の数字と低調でしたが、それでもトップ評価は変わりません。この数字でキャリア最低です
   そんな彼はFr(1年生)の時に、51タックル, 10サック, 17TFLで頭角を表し、So(2年生)の時に101タックル, 17.5サック, 31TFLを記録しました。Edgeなのに100タックル...やばすぎ
   言うことは特にありません。Anderson止めればバマの守備攻略できるでしょ!ってことでダブルチームばっかりされていました。ブルラッシュもスピードラッシュもできます。ラン守備も強いです。ちょっとパスカバーもできます。カレッジでのやばさはNick BosaやMyles Garrettに匹敵します。そういうことです


QB C.J.Stroud(Ohio State)  
   この2年間OSUのパスオフェンスを牽引しました。昨年から注目されていましたが、今年も変わらずやばいパフォーマンスを披露しました。カバーリードを得意としていて、ミドルゾーンに投げ込むことを得意としています。パスタッチが良く、WRがタイトカバーされていてもINTされないところに投げきります。サイズもあるので、Youngよりフィジカル的には有利です。
   最近のQBにしては珍しくモビリティーが高くないです。ボウルゲームでは割と走りましたが、シーズン中はまともに逃げることすらできず...というシーンもよく見られました。また肩の強さもエリートレベルにはない選手です。他の懸念として2年間ずっとWRが強かったです。G昨年のドラ1 Garrett Wilson(NYJ), Chris Olave(NO), 今年のドラ1候補 Jaxon Smith-Njigba, 来年のドラ1候補 Marvin Harrison Jr, Emeka Egbukaと強力なターゲットが常にいました。NFLでも同じようなパフォーマンスになるのか?少し気になりますね


DT Jalen Carter(Georgia)
   昨年はJordan Davisと共に最強インサイドを形成していました。規格外のランディフェンダーと比較すると、パス守備での貢献が期待される選手です。今シーズンは怪我の影響もあり、ドミネイトしていた試合が多いわけではありませんが、存在感のあるプレイを随所に見せていました。
   パスラッシュで貢献できる3てくDTです。OGにはスピードで勝利し、Chris Jonesのようなプレイが出来るのが特徴ですね。NFLでもフィットすれば2桁サックが狙えるでしょう。
   欠点はラン守備がとっても強い訳では無いことでしょうか。このレベルの選手の欠点は重箱の隅をつつくようなものですが、ロスタックル連発するようなタイプではないです。
 

まとめ
   たまにStroudがスリップするモックもありますが、割とナンセンスですね。この4人が明確に抜けているのが今年のドラフトです。その次にニーズが多いポジションのポテンシャル枠の選手が続くと見ています。後者が先に指名される可能性もありますが、ポテンシャル枠の上位は当たり外れのブレが激しいので、トップ4が先だと思います。
   順位についてはコンバインとFAを見ないと決められないので、もう少しあとに書きたいと思います。


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・1日経ったらネタバレ時効ってことで

LVII レビュー
   とても面白い試合でしたね。両チーム総力戦であり、強すぎるオフェンスはやはり止まらず得点の取り合いとなりました。決して両チームの守備が悪かったという印象はないです。それ以上にオフェンス側の準備や練度の高さが目立ちました。
   プレビューで30点以上のゲームになればKC勝利と予想しました。その通りにKCが38-35で勝利しました。PHIも勝機はありましたが、あれだけの完成度のKCを相手にするには、勝利への糸は細すぎました。


PHIの誤算、ゼロサック
   PHI守備は決して強くはないです。ただリードできる展開と、強力なパスラッシュの相性が良すぎたため結果的に失点を減らせていました。パスラッシュという強力なアイデンティティーがいくらかの問題や欠点を覆い隠していました。しかし、この試合ではパスラッシュが不発(まさかの0サック)になったことで、カバーの欠点やCBの能力などが露呈してしまいました。
   KCオフェンスにG前のモーションフェイクのアウトルートで、2つのTDを奪われました。全く同じパターンで点を取られましたが、この時PHI守備は同じカバーをしていました。マンツーマンに見える、縦割りのゾーンと分類されるものですね(名称は知りません)。このカバーは基本的に人の並びが固定のため、KCのようにモーションやシフトを多用するチーム相手に混乱しにくい特徴があります。一方で、NCBはモーションに対して動かなくてはいけないため、非常に負担がかかります。そのためモーションを見た瞬間に移動しました。しかし、KCはこのNCBの動きを逆手にとって、モーションをキャンセルすることで完全にフリーなWRを生み出すことに成功しました。別のカバーを利用すればですとか、CBが機転を効かせればなんて意見もあるかもしれませんが、それはそれで別の問題が出てくるので結果論です。強いて責めるとするならば、KCに狙われることを予想してカバーを変えることですが、そもそもこのカバーの使用頻度を考えれば無理でしょう。


JuJuの活躍が光った
   プレビューでKCオフェンスのキーマンとして、JuJuとMVSを挙げました。このうちJuJuの活躍が勝利に繋がりました。7キャッチ53ヤードなので決してスタッツとして優れていた訳ではないですが、Kelce以外に頼れるターゲットとして特に後半で目立ちましたね。CB James Bradberryとのマッチアップを制したのが大きかったです。逆にMVSはSlayにずっと消されていました。
   この試合のPatrick Mahomesはパス182ヤードでしたので、Kelceが4割、JuJuが3割といった配分でした。こう見ると貢献度の大きさが伺えるのではないでしょうか。


最後の誤審ではないし、基準のブレもない
   4Q終盤のKCの攻撃、PHIのゴール前でBradberryがホールディングの反則を取られました。このプレイに対して、「今日はずっととっていなかったのに、何であそこで取るのか?」という意見を多く目にしました。
  まず、あれは明確に反則です。あれだけジャージを引っ張ってホールディングが投げられないのはおかしな話です。なので、判断は正しかったです。その上で、試合の中の基準として一貫性があったか?という部分にフォーカスします。
  この試合では確かにコンタクトに対して甘く、見逃す場面が多かったです。昨今のオフェンス有利なルールの中でな珍しい傾向でした。審判が介入する余地を極力減らす目的もあったのでしょう。とりあえず、腕や体への多少の接触は許容されていました。
   しかし、最後のプレイは多少の接触だったでしょうか?BradberryはJuJuの腕に触れて、その次にジャージを掴み、ジャージは明らかに伸びていました。そして左手でJuJuの体に接触しています。ジャージを掴んでなければJuJuはフリーになってキャッチに向かえました。それを妨害したことは明白であり、フラッグを投げるに足る理由があります。
   この試合では確かにコンタクトは甘めに判定されていましたが、最後のプレイほど接触したプレイは他に見られていません。そのため、あのプレイにフラッグが投げられたことは妥当であり、判断基準にブレがあったと僕は思いません。正当なフラッグであり、正しい判断だと考えています。
   フラッグが出たタイミングが...と言われますが、それはあまり大事な問題ではありません。状況を考慮するあまりフラッグを投げることを躊躇する方が問題です。基準が甘いからといって、全てのコンタクトが許されることもありません。今回の審判は努めて公平な判断をしていたと考えています。


KC相手にパントを蹴るな
   KC相手にパントを蹴るのは結構な敗退行為です。あれだけ得点力が高いチームに対抗するには、こちらも常に点をとる必要があるということです。PHIは4Q残り10分あたり、自陣32ヤード地点の4th&2でパントを選択しました。結果はKadarius Toneyにビッグリターンされた訳ですが、ビッグリターンされたことはあまり問題ではありません。それよりも、4th&2をギャンブルしない方が問題です。
   よく優秀なQBを擁するチームに勝つためには、そのQBを可能な限りベンチに座らせておけ。という話があります。これは少し正しく、正確にはベンチに座らせた上でこっちは点を取れ。が必要になります。Mahomesにもこれは当てはまります。
   自陣でギャンブルはリスクが...と言われますが、KC相手にパントを蹴ってみすみす攻撃権を手放す方がリスクがあります。一方的に点差が開きますからね。KC相手にセーフリードは存在しないので、対KCに限り自陣でのショートヤードにおけるギャンブルは正当化されます。今年のPHIならあの状況でもギャンブルしてくれると思いましたが、現実はパントでした。結果的にパントを大きく返されましたが、フェアキャッチだったとしても、僕はパントを選択した判断を批判します。
   

まとめ
   勝因や敗因について書くべきなのでしょうが、この試合にそれは必要でしょうか?いくつかのたらればはありますが、比較的重いミスがPHI側に出た結果のスコアです。このレベルの試合でのミスが命取りなのは当たり前の話です。
   MahomesひいてはKCに対抗するには、得点を取り続けること、そして守備のプレミアムな選手が活躍することが必要だと考えています。前者は攻撃力に対抗するために。後者はKCのドライブを1つでも止めるために必要です。この試合でも、サックしてKCにもう1回パントを蹴らせていれば勝ったのはPHIだったでしょう。Mahomesをサックすることは容易ではありませんが、出来なければ分が悪いままです。それができるスーパースターがいるチームはPOでKCに勝てるかもしれませんね。
   これにて2022シーズンの記事は終わりになります。次は2023シーズンのFAやドラフト記事をあげて行く予定です。また、のんびりと各チームの分析記事や選手紹介も予定していますので、また読んでいただけたら幸いです。今年もありがとうございました。来年度もよろしくお願いします

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